THBD「おにーちゃん、来週のたいじゅくんの誕生日お祝いするの?」
「するの?」
「・・・はぁ?? っつうか包丁持ってるとき話しかけんなっていっつも言ってんだろ」
ごめんなさい、と素直に頭を下げた二人は顔をあげると、それで?と答え待ちの顔をしていた。
「あのさ、誰の誕生日っつった?」
「たいじゅくん」
「俺の知ってる大寿って一人なんだけど……学校の友達とか?」
学校の友達のお祝いを何で俺に聞くんだっつー話だよな、と明らかにおかしい気はしつつも一応聞いてみる。だって、なんで?
「おにーちゃん友達のたいじゅくんだよ」
「・・・なんでおまえら誕生日知ってんの?」
柴大寿が家を出たという話は初詣のあとに八戒達から聞いていたが、その直後に思いがけない状況下で再会して以来、たまに一緒に出かけたり、飯を誘ったりする仲になっていた。
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