ホストと怪盗を両立している伊弉冉一二三。
その男は女のハートも宝物もいとも容易くゲット出来てしまう名の知れた怪盗であった。
ある時一二三はジャケット(兼怪盗のマント)を取られてしまい、女性恐怖症が発症した時幼なじみである独歩に助けてもらう。
そして、怪盗であるということがバレてしまう。
「俺っち、独歩にだけは怪盗だってこと、バレたくなかった。独歩、このことだけは秘密にして。」
「で、でもな 一二三、怪盗というのはリスクが高いのも事実だ。世間の注目であるお前がもし捕まってしまったら」
と心配する独歩。一二三は幼い頃から独歩に恋心を抱いており、独歩にまで危険を及ばせてはならないと思い1人の世界で生きていこうとする。
───ねぇ、独歩、俺っち、どんな綺麗な宝石でも眩い光に包まれた何カラットの大きな粒よりも、独歩の心が奪いたい。
目の前の人でさえ奪えない俺っちは怪盗なんて呼ばれる資格なんてないよ。
思考が止まったようにキスをされて、俺も好きだって言われてみたいよ。独歩。
と満月の夜にひとり照らされながら1輪の青いバラにキスをする一二三。
一二三、ずっとお前のそばにいたい。
怪盗だということはもうずっと前から知っていた。それを言うつもりも微塵もない。
怪盗のお前がいちばん綺麗で、一二三のことを考えるだけで壊れそうな俺に。どうか。
──────なぁ一二三、俺はお前に心を奪われたままだ。ずっと昔から奪われて、お前はそれにいつ気づくんだろうな。
俺もお前の心を奪ってふたりで生きていきたいな。
静かな夜で手を繋いで抱きしめ合いたいよ、一二三。
と同じ満月の日に昔撮った二人の写真を見つめる独歩。
月のあかりがやけに眩しかった。
となるどひふが書きたいです。
続きも書きたいですね。