【ニキ燐】燐音が寮を出る話「なにそれ僕聞いてないっすけど!?」
午後四時を過ぎた食堂は人がまばらだった。
フロアに響き渡った椎名ニキの無駄にでかい声のせいで、遠くにいた人々が何事かとひょっこり顔を出してくる。しかし声の中心部がお騒がせ問題児ユニットCrazy:Bの連中だとわかれば、関わらない方が懸命だと判断したのか野次馬たちは見て見ぬ振りをして散っていった。
うるさいですよ椎名、とHiMERUが冷静に諌めると素直に声のトーンを落としたものの、本人はまるで納得がいっていないようだ。のんきにズズズとストローを啜る燐音に、ニキは「もぉ~っ」と恨めしく眉を吊り上げた。
「いくらなんでも急すぎっしょ。僕にも都合ってものがあるんすからねっ」
5040