誓い「う〜ん、何ていうか、懐かしいわね」
そう言って、プルアが楽しそうに、そして意味ありげに微笑む。
私はその、「意味ありげ」な部分にはあえて触れずに頷いた。
「そうですね。
久しぶりなので、手がきちんと覚えているか、心配だったのですが……。
案外覚えているようで安心しました」
そう言いながら、私は針を持つ手を動かし、晴れた空のように目の覚めるような青い生地に、白い糸で刺繍を描いていった。
【誓い】
そんな何気ないやりとりがあってから数日後のある日、私はプルアと一緒に、ハイラル城を訪れていた。
かつては厄災に乗っ取られたガーディアンが跋扈し、誰も立ち入ることのできなかった城と城下町だが、今となってはあんなにも恐れられたガーディアンの姿は姿形もなく、もの寂しい廃墟の町が広がっているのみだ。
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