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    138番ひとつ🚬

    @AMEspGOLD_suko

    2️⃣1️⃣、弟1️⃣、過去🐴1️⃣の人。
    支部で文字を主にかくので、文章以上に絵は苦手です。適当にポイってしてます。

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    138番ひとつ🚬

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    書いてたけどこれこうじゃねぇな、って部分を墓に埋めます

    別れ話そのあと、何を続けていいのか。

    頭にはたくさんの感情や、言葉が浮かぶけど、そのどれも言うべきではないと、一郎は思う。

    もうこれ以上嫌われたくない。
    二郎に捨てられたくない。
    愛想をつかさないで。

    どうしたら、何を言ったら、二郎は今まで通りそばにいてくれる…?

    そんなこと、わかるわけない。
    自分の頭でいくら考えたって。

    もう、とっくに無理だったって、今まで通りなんていかないって、あの時から、ずっと…。


    「…二郎は、どうしたい?」
    「え…?ど…どうしたいって…何を…」


    いきなり問われたその言葉に、二郎は混乱した。
    この投げかけが、別れ話だとすぐに理解できたから。
    一郎の気持ちが、そちらに傾いているんだと、はっきり感じ取ったから。

    一郎は、寂しそうに微笑みながら、二郎を見つめている。
    その顔を見て、二郎は悟る。一郎の覚悟を。


    「…やっぱり、俺じゃダメだった?」


    二郎はそう言って、笑いながら泣いた。

    こんなの、笑える状況なはずないのに。
    すっかり、変な癖がついてしまったな、と自嘲した。

    どうも、二郎は、昔から、自分の望みを誰かに伝えるのが苦手だった。
    相手に何を言われても、それが大事な人ならその通りにしてあげたいと思った。
    それが一番相手のためになると思った。

    「俺、バカだから」

    本当は、ずっと一緒に居たい。
    誰にもとられたくない。
    自分だけを見て欲しいし、愛して欲しい。

    「ダメだったね」 

    どうしてこんなときにまで。
    嘘はつけない、しかし、すべてを話すことも出来ない。

    一郎を、傷付けるのが…いや、一郎に疎まれるのが、怖い。
    二郎は、一郎の顔を見ることが出来なかった。


    一方で、一郎は、二郎の顔から目を離すことが出来なかった。

    ずっとずっと、抱き続けていた想い。
    これから先も変わらないであろうこの想い。

    何よりも大事にしていた筈なのに。


    自らの手で、全て失くすんだ。


    自己管理が甘かった。
    自分が制御できなかった。

    ずっと、三郎も、二郎でさえ遠ざけていたのに。

    過ちを犯しても、なお、学習しなかった自分のために。
    一番大事なものを傷付け続けた。

    「お前が、バカなわけないだろ。バカなのは、俺だよ」
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