なんでもゆるしてほしいホラゲパロヨーリ(※ててはホラゲです。) 昼夜も分からぬ薄暗い奥の間。
「ジャック」
格子の向こう。
「ジャック元気か?」
柵に指を這わせてこちらを真っ直ぐ見て居る。
「おれはとても元気だよ。」
隔たりが有って尚。
「ジャック、なあ。」
さもそれが意味を為して居無いよう感じる。
「おれ腹減った。」
その手は変わらず檻を掴み、決してこちらに伸ばすで無いのに、男は引き摺り込むように欲して居た。
「蛸焼き食いてえ。」
いっそ無邪気に。
「ジャック、持って来てくれよ。」
だから邪を勘繰ったり、逆に向けるのも、どちらにせよ無意味と言うことだ。