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    十雲 暁(トグモ アキラ)

    ◆創作中心で絵や小説を載せます。
    (二次創作もあげます)
    ※新しいのと古いのグチャグチャです。
    ※絵、小説共にBL系中心です!
    ⬛︎小説はエブリスタ
    https://estar.jp/users/438470627
    ⬛︎絵は個々で生きてます。
    r18も載せるのでご注意くださいm(_ _)m

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    【窒息するまでに言わせて】を、
    オメガバースにしてみました。
    ※試しに書いただけなので寛大な心でお願いします。
    原作より、主人公がスレてます。

    #窒息するまでに言わせて
    #創作BL
    creationOfBl
    #創作
    creation
    #BL
    #オメガバース
    omegaverse
    #BL小説
    blNovel

    はじまり「···ッ、、たぁ··········」

    痛みに耐えながら屋上のフェンスにもたれ掛かる。
    晴天なのに俺以外誰も居ない屋上は広々としていた。
    まあ、、、今日は中間テストで終わるのが早かったから皆帰ってるし、居ないと分かってて此処に来た訳だけど·····。

    大きい溜め息を付き、俺はYシャツを捲る。
    肌が露出し、右の腹部に青紫色の痣がくっきりと出来ていた。

    「···············俺がΩだから、、、駄目なんだ」

    昨日もあの人·····いや、父親から罵られ、殴られたり蹴られたりした。理由はα家系の家に出来損ないΩの俺が産まれてしまったからだ。

    俺だって···好きでΩをやってる訳じゃないのに、、、、

    ただ、唯一の救いはまだ発情期が来ていないので、首輪を付けずに学校生活を過ごしている。
    「····················ふぅ」
    深い深い溜め息をつきつつ、俺は捲ったものを元に戻す。


    この学校は8割がβ、2割がα、そして数人しかいないΩという割合だが、Ωに対する扱いはやはりというべきか酷い。。。
    まるで奴隷の様な扱いを受けて過ごす同じΩを見ると、自分がΩだという事は絶対に周りにバレてはいけないと嫌でも再確認させられた。

    しかし、、、

    そんな俺に対して「お前、Ωだろ。首輪はどうした」と、入学初日に耳元で言ってきた隣の席の人には驚いたし、βだと否定はしたけどかなり心臓に悪かったなぁ。

    「烏間 滋··········か、」

    容姿端麗な烏間は頭も良く、他のαを抜いて首席でこの学校に入学したαだ。
    そして、俺は入学式以降からその烏間から睨まれている。
    理由は多分·····首輪をしていないからだろう。

    悶々と考えていると、座っているコンクリートがほんのり温かくて、気温も暖かいのもあって眠気が襲ってくる。
    どうせ誰も来ないし少し位ならいいよね、、、、
    俺は重い瞼を閉じて昼寝を開始した。



    「·····························ん、」


    暫くの間、ぐっすり寝ていた俺は不意に目が覚める。
    左側が凄く温かくて·····何だろ?甘い匂いがして安心する。もっと嗅いでいたいと思ってしまう程だ。
    しかし、視界の左側に俺じゃない足が見えて、驚いた俺は顔を左に向ける。

    「·····起きたか」
    「ぁ、」
    陽に照らされて焦げたキャラメル色の髪が風でなびき、灰色の目と目が合う。

    「 烏間 、 あれ···なんで、、」

    俺は慌てて烏間から距離を置く。
    そんな俺に対して一瞬驚いた様子だった烏間は普段通りの冷たい表情に戻ると「此処で何をしていた?」と尋ねてくる。
    「別に、、ただ·····家に帰るのが勿体なくて昼寝してただけだよ」
    本当の事を言っても誰も助けてくれないしΩの俺が全て悪いのだから烏間に言ってもしょうがない。

    「ふーん」
    興味無さそうな返事が返ってきて、なら聞くなよ·····と思う。
    でも、一応肩は貸してくれてたみたいだから、
    「寝てる間、肩ありがとう」と伝えて俺は立ち上がり屋上から去ろうとした。
    瞬間、昨日の腹部以外に暴力を振るわれた腕や足に激痛が走り、片足に力が上手く入らなくて床に膝を着く。
    痛い·······見えない所は痣だらけだ。。。

    「〜〜〜っぅ"、、、」

    「!?、おい、大丈夫か?」
    「だい、じょうぶ·····」と、俺は無理矢理笑顔を作り烏間に答える。
    「大丈夫じゃないだろ、顔色が悪い」
    そう言うと眉間に皺を寄せながら烏間は俺をお姫様抱っこした。
    「〜〜〜〜〜ぅ" ···痛ッ」
    抱っこされた衝撃でまた身体中が痛みを訴え、俺は下唇を強く噛む。

    「少しだけ我慢してくれ」
    ぶっきらぼうに言う烏間はお姫様抱っこをした状態で俺を保健室へ連れて行くが、その間は無言で·····俺を乱暴に扱うことも無く、振動で俺が痛がらないように慎重に運んでくれた。


    ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



    保健室に入ると保健の先生は留守の様で、
    烏間は奥のベッドへ行くと俺をベッドの上に静かに下ろす。

    「何処が痛むんだ?」
    腕を組んで烏間が尋ねてきて、
    「お腹がちょっと、、でも大丈夫だから。烏間ごめん」と俺は謝る。
    「·············はぁ、、、大丈夫、大丈夫言う割には全然大丈夫に見えない。それと、簡単に謝るな」
    イラついた様に烏間は言うと、俺をベッドに押し倒して無理矢理Yシャツを捲ろうとする。
    「や、、やめてっ!本当に大丈夫だからッ」
    俺は捲られない様に抵抗したがそれは無駄に終わり、腹部の痣が烏間の目に映る。


    「··········これはどうした?」
    痣に烏間の冷たい指が優しく触れる。
    「っ、ちょっとぶつけただけ」
    「ぶつけただけでこうなる訳無いだろ。つくならもっとマシな嘘を言え」
    怒ったように話す烏間は俺から離れると湿布を取りに向かい、戻って来た手を見ると湿布が一枚じゃなく、まるまる一箱持ってきていた。

    ·······もしかしなくても、、バレてる??

    「お前は大人しくしてろ」
    「いい!!! 自分でやれる。烏間は帰って大丈夫だよ、ありがとう」
    俺はこれ以上烏間に迷惑を掛けたくなくて烏間が持っている湿布の箱を受け取ろうとするが烏間それを拒否した。

    「いいからッ!!お前は動くな」

    烏間は暴れる俺のYシャツのボタンを全て外し終えるとそのまま脱がし、次にズボンのベルトを外そうとする。
    「ま、ままま、待って!」
    「待たない」
    「お願いだからッ!自分でやるから!」
    痛む足をジタバタと動かして暴れるが、烏間は「チッ」と舌打ちして自身のネクタイを取るとそれで俺の両足首を縛る。

    それでもまだ暴れようとする俺に、
    「いい加減にしろよ」と、烏間は苛苛しながら話す。
    「なら、しなきゃいいだろッ!!!こんな·····苛苛されてまでされたくないッ!」
    今までだって自分で手当てしてきた。
    今更誰かにされる事では無い。
    しかも烏間はαだ、信用出来ない。

    「別に·····お前に対して苛苛してる訳じゃない。湿布を貼るだけだ、何もしないから大人しくしててくれ」
    「··························。」
    俺は·····烏間の言葉で抵抗を辞める。
    烏間は深い溜め息をつくと俺のベルトを外してズボンを足首まで下げた。

    その後、腕や足にある大量の痣に湿布が貼られていく。

    「学校の奴にやられたのか?」
    湿布を貼りながら烏間が尋ねてきたので、
    「違う」とだけ俺は答える。
    「じゃあ、親?」
    「························ちがぅ」
    「はぁ、、、親にやられたんだな。お前がΩだからか?」
    「ッ、」
    図星で何も言えない·····。
    早く、早く烏間に俺はβだから違うと言い返したいのに、、、、

    「烏間は何で俺がΩだと思うの?」
    入学式以降ずっと気になってた。
    「そんな気がしたから。あと匂いだな」
    「に、匂い???」
    烏間が言うには、αやβ、Ωにはそれぞれ匂いがあるらしい。
    初めて聞く内容で勉強になったと思う。
    ···今後は香水でも付けようかな、、

    因みに···匂いで分かるのはαの中でも少数らしい。


    「お前はΩなのに首輪を付けないのはどうかと思うがな。噛まれたいのか?」
    「違う!!噛まれたい訳じゃない·····迷惑を掛けたい訳じゃないッ、、でも···発情期もまだだし、Ωに対する周りの対応が怖くて······だから、発情期が来るまではβで生きたいって、、」
    匂いでバレているのならと、誰にも言った事がない自分の気持ちを烏間に言う。
    烏間は俺の言葉を聞いて少し黙っていたが、
    「ふーん、、なら発情期来たら教えろよ」と言ってくる。

    「? 、なんで?」
    何故発情期が来たら烏間に言わないといけないのか意味が分からない。

    不思議に思っている俺を他所に、
    「俺が噛んでやるよ」と言いながら俺の首に烏間の手が優しく触れる。

    「 え··········? え ぇぇえぇえええ?!!!?!?」
    いきなり何言ってんの?!?!
    えっ?!
    今、噛むって言ったよね???この人。
    状況が理解出来ない。
    混乱している俺に、
    「番がいるΩなら他の奴も何もしてこないだろ。勿論、お前の親もな」と烏間は何故か強気だ。

    「でもっ、·····俺と番になったら死ぬ迄解消出来ないんだよ?!」

    【番】になると言う事は、唯の結婚とはまるっきり違う。
    結婚なら離婚すれば終わりだ。。。

    しかし、番になってしまったら⋯Ωの俺は烏間でしかヒート中は発散出来ず、烏間が居なければ藻掻き苦しむ事になる。
    一方のαである烏間はというと俺以外とも番にもなれるし孕ませる事も可能だ。

    他にもデメリットは多く、メリットとしては俺が発情した際、他のαがラット状態になってしまう誘引フェロモンが分泌されないという事位。

    烏間には何のメリットも無く、こればかりは確実にデメリットしか無い。
    俺も俺で簡単に決められる事じゃないし、何より俺自身の人生がかかってる。

    「何がそんなに不服なんだ?」
    烏間が不思議そうに尋ねてきた。
    どうやら、考え込んでいた俺の表情が不服そうに見えたらしい。。。

    「不服って訳じゃなくて、烏間が何考えてるか分からないから怖いだけ、、」
    「! 」
    俺の発言に少し驚いた様な表情を浮かべた烏間は、
    「··········Ωでも、お前みたいな奴も居るんだな、」と何故か嬉しそうに話す。
    あの仏頂面が有り得ない程今は崩れてて、
    槍の雨が降ってもおかしくない位の破壊力だ。
    俺以外この表情を向けられたらイチコロだろう、、、、

    「普通、αが番にしてやるって言うと幸せそうに喜ぶぞ」
    確かに。他のΩなら喜ぶだろう、、、
    「生憎、俺はそんなチョロく育てられてないもので。可愛くて純粋なΩを求めてるならどうぞ其方へ」と、言い返す。
    「ふっ、ははは、、やっぱり良いな、お前」
    次は怒るどころか声を出して烏間は笑っている·····本当に理解出来ない。

    「そこ·····怒るところだと思うけど、」
    「確かに怒るαもいるだろうが、俺はお前くらい活きが良い方が面白くて飽きないな」
    「·····················。」
    これは褒められてる??のか?
    貶されてるのか????

    「なあ、飯島。俺と番になろう。浮気を心配してるなら安心しろ、俺は愛していなくても番になった奴以外とは関係を持たない」

    ·····愛していなくても、ね。
    好意が無いのは分かっていたし、当たり前か。
    俺自身も烏間の事を恋愛という意味で好きでは無いし。

    「烏間は許嫁とか相手いないの?αだからいるでしょ」
    俺の言葉に烏間は不機嫌な表情に戻って、
    「いるが⋯⋯俺は彼奴と番う事になる位なら、お前と喜んで番になるし、なんなら家も出て行く」と話す。
    全てを持っていそうな烏間がまさかそんな事を言うのは意外で⋯⋯正直驚いた。
    余程その許嫁が嫌いなんだと言うのだけは伝わってきたけど、、、
    「頼む、飯島。俺を助けると思って番になってくれ。代わりに俺が与えられる物は何でも与える」

    「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。」

    最初⋯何を考えているのか分からなかったけど、
    ここまで話を聞いた事で少しは理解出来た。
    確かに烏間と番になれば、他のαに迷惑を掛けることなく今後もβとして生きていけるし、
    項を髪で隠せばバレない。
    烏間も浮気しないと言っている。

    「⋯本当に大丈夫なの?許嫁とか、、、他の気になる相手が出来るかもしれない」
    念の為、もう一度確認する。
    こんな事普通は高校一年生がする様な会話じゃない。
    「許嫁はどうにかする。気になる相手も⋯⋯大丈夫だと思う」
    「?、そう、、」
    何故、今こっちを見てきたんだろ?
    まあ、いいか、、、、

    「分かった。番になろう烏間」
    俺は腹を決めて言う。
    「ありがとう、大切にする。下の名前は何ていうんだ?」
    「蒼⋯だけど、」
    クラスメイトも俺の事をそうやって呼んでるし。
    本当に他人に興味無いんだなぁ、、、

    「蒼、か。俺の事は今後下の名前で呼んで」


    下の名前⋯⋯⋯

    「 ⋯滋?」
    恐る恐る呼んだ名前に烏間は優しく微笑むと俺の額にキスをして、
    「ああ、あってるよ」と言う。

    「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ、」


    今日一日で俺の人生は大きく変わってしまったが、この時の俺はまだ知らない。













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