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    アカキ

    メイワリのクライゴア一家推しです
    dbのガンマ兄弟始めました。
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    どこいつのリッキーとR・スズキ、L・スズキ、革命軍も推してます
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    アカキ

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    メイワリワンドロ 
    お題[正装] [パーティ] [ありがとう]

    最初はめっちゃフライングしたやつで、後半がちゃんと1時間内に作った話です。

    フライング↓

    正装しているクライゴアを見ると言葉には出さないが顔が歪むほど奇妙だと思ってしまう。
    いつもの延命スーツに身を包みながらも灰色のジャケットにトレンチコートを着てヘルメットを隠すように帽子をかぶればほら……

    あれ?

    「アンタ頭デカいから帽子似合わねーな」
    「………それもそうだな」

    フリスビーの如くマイクに帽子を投げてきたからキャッチするとその帽子をまた片付けているとクライゴアの「行くぞ」という声が聞こえていつも通り荷物持ちのマイクはクライゴアの跡を慌てて追いかけた。

    2人はハガキに書かれたホテルに入り、案内スタッフが会場の扉を開くと、一斉に視線が注がれた。パチパチと誰かが拍手したのをきっかけに皆が拍手したりクライゴアのことを呼んだり歓喜の声を上げている。
    様々な年代の人々が集まっていてマイクは特に疑問にも思っていなかったがクライゴアからしたらすごいことだったらしい。

    「なんだ、随分と大所帯じゃないか」
    「クライゴア博士!良かったぁ〜来てくれなかったらどうしようかと………」

    そう心配する男の顔を見てマイクはかすかな記憶の中、クライゴアが大学で学生たちと写真を撮った時に写っていた男であることを思い出し、手に持っているハガキを見た。

    「SNSで呼びかけたらたくさん返事が来て俺もびっくりしてます!」
    「ふぅん」
    「博士!お久しぶりです!」
    「あぁうん、久しぶりだね」

    ここに居る人たちは同窓会という名目で集まったのだと気づいた。マイクから見れば変人なところもあるが、彼らは皆クライゴアの教えに導かれた者たちで、この11月25日を指定したのも「先生ありがとうの日」だからだそうだ。
    「11」を先生と生徒が向き合ってる様子に見立て、お互い【ニ(2)ッコ(5)リ】する
    なんて語呂合わせを思いつく人間が不思議ではあるがマイクには本当にどうでもいいことだ。

    クライゴアは今までの教え子たちに囲まれて、いつの間にか胴上げされていたりあちこちでクラッカーが鳴る音がする。
    胴上げ後ちょっと不機嫌な顔をしながら乱れかけたネクタイを正したあとブツブツと「来なきゃ良かった」なんて言葉を吐いたのが聞こえた。

    クライゴアは嘘つきだ。
    そして天邪鬼だ。
    耳も頬も赤いし、バイザー隠した感情を露わにする、そして毒を吐きながらも上がった口角。
    みんなクライゴアとは長い付き合いだからわかっているのだろう。
    クライゴアの毒にみな笑顔のまま、女性が「せーの!!」という音頭をとった。

    みんなで練習したわけではないのだろう
    バラバラながらも聞こえてくるありがとうの声に耐えかねて後ろを向いてしまうクライゴアの顔は本当に、本当に恥ずかしそうだった。


    本番↓

    クライゴアは自分からパーティを開きたがるような人間ではなかった。
    目の前でパンと音が鳴り向けられたクラッカーから飛び出した長い紙と短い紙があたりに散らばって、誰が掃除するんだろうとか考えながら目の前でやけにニコニコしているクライゴアを見下ろした。

    「ナンスカ?」
    「いやなに、今日は研究所の設立記念日ことに気がついてな。だから2人でささやかなパーティでもと思ってな」

    ケーキも買ってきたんだと箱の中にある甘ったるそうなロールケーキを見た。
    しかも丸々細長いのが1本

    「ナラ切ってくるデアリマス」
    「いや、実はもう切れているんだ」

    ケーキ屋にカットしてもらったと聞いてマジマジとロールケーキを見ると確かに切り込みがある、美しすぎてわからなかったがさらによく見るとマイクの分のケーキも、紅茶カップ用の皿に盛られている。

    「さぁ、いっしょに祝ってくれ」

    クライゴアは過去を語らない。
    だからいつここに建設したのかもわからないからマイクにはこのクライゴアの言うようにめでたい日というものがピンと来ていない。
    甘ったるいケーキを一切れ食すとやけにニヤついた顔をしたクライゴアが目について、それがとても気持ち悪くて視線を他に背けるための言葉を探した。

    「アンタモ食エバ?」
    「うまいか?」
    「チョット甘スギ」
    「ふふ、そうかね」
    「………クライゴア、モシカシテ嬉シイデアリマスカ?」
    「なぜそう思う?」
    「スゲー、笑ってるシ……」

    クライゴアもロールケーキを口にして、甘くなった口の中を紅茶を飲んでリセットしているのを見てマイクも真似をするように紅茶を飲んだ。
    そういえばこれも、珍しくクライゴアが用意したものだ。

    「私は………助手と呼べる助手を持ったことはなかった。実験台としての助手なら何度もあるが………それでも、1ヶ月も持たなかった」
    「………?」
    「だから、こうして一緒に設立記念日を過ごせる相手も居なかったんだ、それが、昔から少し寂しくてね」
    「ハァ………?」
    「マイク………その、だな………生まれて来てくれてありがとう」

    色々言いたいことはできた。
    そもそも自分はクライゴアが作ったわけで、人間の親子関係とは違い、生殺与奪の権利もクライゴアが握っているのに
    生まれて来てくれてありがとう?

    「ナラ、記憶を何度も消サナイデクダサイヨ」

    何度も何度も、クライゴアの実験に深く関わるごとに情報漏洩をさせないために消された記憶、その中でクライゴアに何をされたのかも思い出せないし、時系列も書き換えられているから矛盾だらけのまま放置される事ばかりで嫌気がさしてくる。
    そんなことを平然としながらかありがとうと言えてしまう主人に呆れたが、それでもクライゴアは謝る事なくニコニコと笑って「いいじゃないか」と悪びれる事なく紅茶を飲んだ。
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