死を呼ぶ花死オバのつもり
病みオバの片想いから始まる
なんでか敵連合とは和解している状態
廊下を急ぎ足で駆けていると風と共にひらりと花びらが舞い込んできた。足元に落ちたそれはとても小さいのに強かな、真紅に黒を染めたような花びらであった。いつもならば気にも留めずに踏み締めているであろう、だが今日は何故かその花びらが目に留まった。何と言う花なのだろうか、としゃがみこみ拾い上げ掌に乗せた。近くで見る色付いた繊細な花にこれは…と感嘆を吐いて見入った瞬間、心地良い緩やかな風にその花びらは攫われてしまった。あぁ、惜しいことをした、と死柄木は嘆いたが急ぎの用を思い出し再び歩き出した。
「ところで話は変わるんですが中庭に美しい花が咲いたのを知ってます?死柄木」
2537