かつて子どもだったあなたたちへ.
雑居ビルの屋上の縁に立っていた虎杖は、人でごった返すスクランブル交差点を見下ろながらポケットの中で微かに震えた携帯端末を手探りで取り出した。
「はいはーい。どした?」
着信相手は今年呪術高専に入ったばかりの学生だった。一年生三人で比較的人通りがマシな南口周辺を回っているはずだが、定期連絡には少々早い。
「うん、うん……あー、それはお前らだけじゃ厳しそうな感じだな」
どうやら低級呪霊の気配を追っていったところ、思っていたよりも多くの呪霊が巣食っている場所へ入ってしまったらしい。
「おしっ、今からそっち向かうわ!位置情報送ったらとりあえずいけそうな範囲だけ祓っといて。あっ、無理はしなくていいからな!マジで!」
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