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    kjdi_srdi_pia

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    ーヒーローツクヨミ、いや、常闇踏陰
    はい
    ーあなたは認めますね?
    …はい、私、漆黒ヒーローツクヨミこと常闇踏陰は…

    ウィングヒーローホークス…鷹見啓悟に毒を盛りました


    6月
    紫陽花
    梔子
    桔梗
    梅雨に咲く美しい見た目と香を持つ花々を横目に、長く続く雨は、紅い羽をしっとりと重くし、それと同時にその持ち主の気持ちをも重くさせていた。この時期に別れたのは失敗だった、憂鬱なのがもっと酷くなる、と濡れた翼を震わせながらホークスは独りごちた。7つ年下の弟子と身体の関係を伴う付き合いが3年続いた後、別れて既に二年の時が経過していた。
    しかし、公安仕込みの元ナンバーツーヒーローは、小鴉のいない生活に上手く適応し、徐々に彼のいない以前の生活に戻りつつあった。
    はずだった
    「…足りん」
    ため息と共に、ホークスは丸めたティッシュをゴミ箱に投げる(彼は手先が器用だったため、8割近くは綺麗なシュートを決めた。入らなくてもまた一興。彼の紅い分身がその後始末をする)
    それはホークスを酷く悩ませた。
    脇の下からくぐり、羽の付け根を三往復、そして優しく円を描くようにひと撫でする。ホークスを助けた手で繰り返されていた仕草、ホークスはそれを一度たりとも忘れた事はない。
    「…ぁ…」
    その仕草をなぞるように、己の羽を駆使しても、ホークスを満足させるには全く足りないものだった。
    『貴方をお慕いしている、ホークス』
    迷い込んだ小鴉を、元の場所に返すまでの、有限的な時間だった。彼の大事な部分の多くを自身が占めている事を、賢いホークスは理解していた。
    『ありがとう、俺も常闇くんのこと好きだよ』
    それと同時に、自身が本気でその思いを拒絶できないこともホークスはきちんと理解していた。本気で拒絶しない限り、小鴉…常闇は絶対に諦めない。そういう男であるということはホークスが誰よりも知っている。
    『俺たちは両思いだ。君はどうしたい?』
    『…プライベートでも、貴方と名前のある関係になりたい』
    『ん、じゃあコイビトになろっか』
    ならば、いっそのこと、取り返しのつかないところまで行って、幻滅された方がほうが余程近道じゃないか。可愛い弟子の筆下ろしを二十代半ばの可愛くない男が奪ってしまうのは多少気が引けたが、必要経費ということで一つ。
    『(それくらい貰っても罰は当たらんやろ)』
    交渉術の一つとして、男への奉仕も経験しているため、常闇をガッカリさせるような大惨事にはならないだろう、寧ろその辺の女よりも満足させられる自信がホークスにはあった。しかし、それなりに強気で臨んだ常闇との初夜は、ホークスの予想を大きく超えた結果、大惨事となる。流石元雄英生、さらに向こうへプルスウルトラ、俺のヒーロー。
    二人はヒーローとしての相性だけではなく、セックスパートナーとしての相性も最高だった。


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