夏祭りデート 忙しい日々の中、偶々ハンター協会に立ち寄っていた旬は、本当にたまたま犬飼を見つけたので、彼の腕を引っ張り足を止めさせた。
何事かと驚いた顔で止まった犬飼に、旬はもごもごとしながら、祭りに誘った。
浴衣を着た犬飼は神社近くにある大きな木の下で旬を待っていた。
指定時間が過ぎても中々来ない旬に腕時計を見ながらそわそわしていると、旬が現れた。
「すみません、その、遅れました」
黒色と青が入った浴衣を着た旬は、自分で結んだのか少しだけ紐が解れている。
「ンンッ、水篠ハンター、後ろを向いていただけますか?」
「え、あ、はい」
少し紐を緩めて、再度結び直せば旬は犬飼がやりやすいようにとその場で回ろうとする。
「ありがとうございます、あと、その」
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