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    pekeyori

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    pekeyori

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    メモして放置してた有角くんと蒼真クンの話。蒼月後のつもり

    旅行する有とそま「今年も数日空ける。その間蒼真の監視を頼みたい」
    「…と言う事は、もうそんな時期か」
     ユリウスは有角に言われなるほどなと納得した。秋も中頃、暖かさも穏やかになってきたそんな時期に有角は休みをとる。
     セリア率いる教団との戦いが終わり、再び日常が戻った蒼真に脅威があるのかは今の所不明で、監視が必要なのは変わらなかった。一つ変わった事と言えば前程監視の程度を下げた事だ。
    「提案なんだが、蒼真を連れて行くのはどうだ?親睦とは違うだろうが折角なら一緒に行くのも悪くないんじゃないか?」
     そう提案するのが変化の良い結果だろう。ユリウスもそうしろとうんうん頷く。有角は嫌そうに眉を顰めるが、「金の心配ならオレが出すが?」としつこく食い下がる。ここまで言われたら断る材料が減って有角も少し思案した。
    「…蒼真が断ったら俺一人で行く。まずは蒼真の意思の確認だ」
     それからの行動は早かった。ヨーコにも声をかけ蒼真に確認するためにと白馬神社へ向かった三人。

     
    「…で三人でやってきた、と」
     いきなりの訪問に蒼真は驚いた。丁度弥那は手が空かないからと一人だったため少し退屈そうにしていた。
    「あぁ。まぁ蒼真が行きたいかどうかの確認なんだが、恐らく有角一人だと上手く話がまとまらないだろうからな」
    「なので、私達は付き添いなんだけれどね」
    「ふーん」
     あまり興味がないといった様子の蒼真に有角も何かを悟ったのか、
    「別に俺は一人で行くつもりだった。行く気がないのならそれでいい」
    と拒絶のように言う。それで蒼真が聞き入れるかどうかは今の有角ならば分かるはずだろうに、この時だけ何故か意識が向かなかったようだ。
    「は?まだ行かないとも言ってないだろ?有角のそういう所は良くないと思うぞオレは」
     お前に言われたくない、有角は思い言ったのだろうが相手は蒼真だ。別段何を言われても気にはしない。しかし売り言葉に買い言葉なのか、蒼真は有角の言葉に対して、
    「そう言うんなら付いてってやる!有角が嫌だと言っても付いていくからな!ユリウス!オレ有角に付いて行くって決めたから!準備手伝ってくれ!」
     ユリウスの手を引いて強引に連れて行く。何かを言いたそうなユリウスだったが今の蒼真に何を言っても仕方がないだろう。それにユリウス自身が言った事でもある。やれやれと言った風に肩を落として蒼真について行った。
    「行くか?って聞くだけでよかったんじゃない?ちょっと有角らしくなかったわね」
     二人を見送り残ったヨーコは有角に笑いかける。確かに余計な言葉をかけなければ蒼真も拗ねる事もなかっただろう。それでも有角がこうも素直に話す事ができない理由もまたある訳で。
    「言えばよかったじゃない?故郷に行くって。それだけでも蒼真くんなら付いて行ったと思うわよ」
    「俺は蒼真に嫌われてるからな。正直に言っても笑い物にされるだろう」
     そんなこと無いわよ、とヨーコは言うのに有角は素知らぬ顔でその場を離れた。蒼真がユリウスを連れて行ってしまったのでもう用は無い。二人は蒼真達を追いに白馬神社を後にした。
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    pekeyori

    MOURNINGGoSで有角くんとシモンがルーシーのお悩み相談してるの見て有角くんもそういうお話ししてたら良いなってメモ。セリフのみ
    有角とシモン
    「シモン、少しいいか?」
     
    「どうした?」
     
    「なに、ただ他愛のない話を…違うな。愚痴になると思うのだが」
     
    「私で良ければ聞こう」
     
    「……少し、考えていた。私は何者なのだろうか、と。半魔である事は分かっている。しかし母の言葉を胸に父を幾度となく眠らせたが、それで良かったのだろうか、と。デスの甘言を聞く気は無いが、こんな私が人間の側にいて良いのだろうか、と。…………このように賑やかなのは久方振りで忘れていたが、私は、長い時を生き過ぎだのだろうな」
     
    「そうか」
     
    「異なる時代のベルモンドやハンター達を見て少々感傷的になったようだ。そんな私をお前は笑うか?」
     
    「いや、笑わない。……笑えない。我が一族はただ当然のようにその時代に復活したドラキュラを倒してきた。しかし歴史を紐解けば奴にも家族が居てそして奪われ、恐怖の対象となった。倒すべき相手と分かっていても実父を幾度となく相手にしなくてはならない有角には敬意を表する。……私であればそんな事は耐えられまい。だからお前が愚痴や弱音を吐く事に、私は人間らしさを感じた。そんな有角を、……アルカードを笑いはしない。恥とも思わない。陳腐な言葉かも知れぬがよく頑張った、無理をするな、お前のおかげだ。そう言葉を掛けたい」
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