曦澄♀ 美女と野獣パロ メモ③つづきのつづき
「江澄、体調が優れないと聞きました」
控えめなノックが3回され、扉の向こうから優しげな声がする。
江澄はずきずきと痛む頭を枕から起こして、扉へと目を向けた。
立派な装飾の彫られた扉の向こうで耳を垂れさせる曦臣が透けて見えるようで、心がほわりと温かくなる。
「入っていいぞ」
声をあげると扉が開いて、曦臣が顔をのぞかせた。その巨躯を縮こませて耳をぺシャリと垂れさせる姿に頬が緩む。
「江澄、食事を持ってきました。少しだけでいいので、何か食べてください」
胡桃色の瞳を潤ませて、手に持ってきたトレイをベッドの横の机に置いた曦臣をぼんやりと見つめる。
充分すぎる広さだと思っていた部屋だが、曦臣がいることで丁度良いと思えた。
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