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    hine_hine_666

    らくがきと小話ぽいぽいします…

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    hine_hine_666

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    クリスマスなので冬っぽい話を。同衾して暖め合うアオガミさんとシンゴくん。アオ主。謎時間軸。
    健全だよ。

    雪すら融かす朱い熱アオガミの体表から放たれている朱い光が部屋をほんのり照らす。
    身体を巡るマガツヒの色だ。
    ベッドに座って窓の外を見やる。
    東京には珍しい雪が降りしきっていた。
    真正面には瞳を閉じ、跪いた状態で待機している神造魔人。
    きっと僕が声をかければその瞳が開かれ、
    黄金の色が覗くのだろう。
    その目に射抜かれる度に心臓が高鳴る。
    しかも普段より距離が近い。気が気ではなかった、が。
    僕はやっぱり、アオガミに見守られたい。

    「アオガミ」

    すっ、と瞳が開かれ、
    顔を上げて此方を見るアオガミ。

    「──どうした、少年」

    「ちょっと寒いから、
    一緒に寝たいんだけど……」

    だめ、かな……と薄目でアオガミの方を見遣る。

    「……構わない、少年が望むままに」

    その瞳は少しだけ微笑んで居るようだった。
    まあ微妙な変化ではあるものの、僕には分かる。
    布団を捲って手招きすると、もぞもぞと中に入って来る、僕の貧弱な身体とは比べ物にならないほどの大きな身体。
    僕の体温よりも少しだけ暖かい身体に
    身をすり寄せた。

    「アオガミって、暖かいんだね」

    「マガツヒの流れと体表温度調節機能が搭載されている……故に君に丁度良い暖かさを提供できる」

    アオガミは少し嬉しそうに話しながら、
    僕がアオガミにすり寄せた身を更に引き寄せ、
    向かい合わせに身体がぴったりとくっつく。
    合一している時とはまた違う感覚に、
    少しだけ気恥ずかしくなってしまうが、
    暖かいので離れる気にはなれなかった。

    「アオガミ」

    「…?」

    「ありがとう……あの日僕に手を差し伸べてくれたのが貴方で本当に良かった」

    下手すれば天使に連行されてたかもしれないし……悪魔に嬲り殺しにされていてもおかしくなかった。
    ……脅迫めいた呼び掛けだったのはちょっとアレだったけど。でも、でも。
    やっぱりあの時にアオガミが手を差し伸べてくれなければ、ここまで生きては来られなかっただろう。

    「……私の方こそ、君に感謝するべきだ……
    ありがとう、少年」

    きゅ、と優しい力で抱き締められ、
    頭を撫でられる。

    「私の幸運、私の幸せ……それら全ては君に集束している、君の全てが私の全てだ」

    私はこれからも、全身全霊をもって最後まで君を
    導こう。

    何とも優しい声でそんな事を言うものだから、
    なんだか泣けてくる。

    「……ありがとう、アオガミ」

    ずびっ、と鼻を少し啜って、
    アオガミに感謝を告げた。
    必ずや、アオガミの望む世界を創り上げてみせよう。
    そう心に改めて誓いながら、アオガミに身体を埋めて、
    ひと時の暖かさと平穏を噛み締めるのだった。
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