眼 君の瞳は綺麗なブルーグレー。まだ浅い夜の色。
いつもは月の光の様な冷静さを宿し、私に向ける眼差しは、時折それとは対象的に太陽の日差しような、柔らかな暖かさを宿す。
でも、戦闘時の君の眼は、威烈なまでの殺意と冷徹さで満たされることがある。
私はその眼に気付いた時、恐怖でも畏怖もない、何か猛烈に湧き上がってくる感情を覚えた。
その眼で私を見て欲しい。射抜いて欲しい、と。
でも私はきっと、その眼を向けられる対象にはなり得ない。
それが分かっているからこそ、その眼が向けられる敵を、一瞬羨ましい、と思ってしまった。
こんな私を、君は笑うだろうか。