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    迦倶羅

    @55Harukaze

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    迦倶羅

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    鬼徹✕出モグのクロスオーバー。
    アニメ始まる前に書き上げた。どっかで合ってそうだよね、あの2人。

    「また、貴方ですか」
     聞き覚えのあるその低い声のする方へ振り向けば、そこには姿形は人のそれ、だが、昔からの見知った顔がそこにあった。
    「・・・・・・アンタさんらの仕事の邪魔はしてねーよ」
     見た目は只の青年にしか見えないが、実際には自分たちの存在の次に古い生まれの地獄の鬼だ。
     仕事では無いのだろう、記憶の中にある格好より幾分幼い格好をしたその男がチラリとこちらが手にしているランタンに視線を寄越した。
     別にまだ何もしてはいないのだが、何だか後ろめたく、隠すように腰へそれを戻す。
    「別に私も休暇でこちらに来ているので、これ以上とやかくは言いませんよ」
     パーカーのポケットから取り出された最近は見掛けなくなった二つ折りのケータイのボタンをあちらが押せば何処かへ連絡しているようだ。
    「ただ、貴方の全ての人間を助けようとするその行動も、いつかは貴方自身を滅ぼすと身を持って知っているでしょう?それに、その足元に転がっているソレもまだ生きていますよ。110番が速いです」
    「・・・・んな、便利なモン持ってねーつぅの」
     苦虫を噛み潰したような顔をして轢き逃げにでもあったのであろう横たわっている人間に何とか苦痛が少ない体制を取らせる。
    「だろうと思いましたので、先に連絡をしました。・・・あぁ、すみません。事故です・・・」
     連絡を取っている彼を傍目に上を見上げれば、晴れ渡っているのに、何処か地獄の懐かしい気配がし思わず大きな溜め息が出てきた。
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    femarap88

    DOODLEZ=198のスタとゼノ幼馴染が趣味として吸引していた毒ガスの原料はナス科の植物であったが、その原産地がここ南米であることに気づいた時、なんとも奇妙な因果の帰結だなと、ゼノは思わざるを得なかった。

    熱帯に広く分布する多年草たるそれを採取し加工するという行為が、石化解除後のゼノの自由時間のほとんどを占めていた。千空たち科学王国に協力して、宇宙船完成までのロードマップを作り議論を重ねる傍らで、せっせと採取に勤しむ日々。
    茎は石油ほどではないがそれでも効率の良い燃料となるから別途保管、適宜使うということで科学王国とも合意済み。ゼノにとって必要なのは葉だけだった。嵩張るそれを乾燥させて熟成させる工程を経て、やっと幼なじみの愛した毒ガスに至ることができるのだから。

    「本来であれば乾燥にも熟成にも数ヶ月は必要なのだがね。毒ガスの切れた君はエレガントではないから、取り急ぎで用意させてもらったよ」
    “今日の一本”を仕上げたゼノは立ち尽くす幼馴染に苦笑まじりに語りかけるが返事はない。当然だった。もとよりギリシア彫刻も斯くやの要望をしていた彼は今となっては文字通りの石像だ。実にエレガント、ここがルーブルだと言っても文句は出な 2431