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    namo_kabe_sysy

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    800文字(前後)チャレンジ
    22
    鍾魈 先生出てこない、空くんと魈くんの会話文

    #鍾魈
    Zhongxiao
    ##800文字(前後)チャレンジ

    22 鍾魈「魈、今日も牛乳飲んでるの?」
    「何か問題でも?」
    「ないけど。よく飽きないなぁと思って。ほかにも種類はあるのに、いつも同じだからさ。前はそこそこローテーションしてたのに」
    「そういう気分なだけだ」
    「そうなの? あ、そういえばさ、この間の身体測定どうだった? 俺ねー、身長伸びたんだあ、なんと一センチ!」
    「………………………」
    「あ、あれ? 魈〜? なんで黙っちゃうの? ていうか顔こわいんだけど急に」
    「何をした」
    「え? 何って何が?」
    「身長が伸びたと言ったな、何をしてそうなった?」
    「な、なんだろ……好き嫌いせずご飯食べるとか、運動するとか……? あんまり意識してないな」
    「何故だ! 何故何も考えていないぽやぽやしているお前の身長が伸びて、我は伸びない!? こうして牛乳を飲んでも、…………くっ」
    「……あ、なるほど、そういう」
    「なんだその変な顔は?」
    「君が牛乳ばかり飲む謎が解けて、それが微笑ましくてつい?」
    「我は真剣なんだが」
    「それもわかるけど、そこまでこだわるのはなんで? 俺たちまだ成長期の途中だし、これから伸びる余地あるじゃん。そんなに焦らなくてもいいと思うけど」
    「………………鍾離様との、差が埋まらぬ。早く追いついて、むしろ追い越して、あの方の支えとなりたい。今の我は非力だ。物理的にあの方をお守りするために、せめて身長があればと。無価値なままでいたくない」
    「そっか、先生のためか。……んー、でもちょっと、気負いすぎな感じするけど。無価値なんてことはないでしょ」
    「だが実際、今の我は守られてばかりいる。なにもできない、ただ側にいるしかできない……大人という枠の中に入れないことが、もどかしい」
    「……うん。なんかそれは、なんとなくわかるけど。もどかしいのも焦るのも、悪いことじゃないとも思う、……ただ、魈はさ、先生のことちゃんと見てる?」
    「? 当たり前だろう、そのようなこと」
    「じゃあ、君と一緒にいるときの先生は、君のこと価値がないとか言ったりする? しないでしょう? それから、どんな視線を送ってきてる? 蔑むようなものじゃないよね? 側から見てても分かりやすいくらい、先生は君のこと大切に思ってるのが伝わる。そういう表情をしてるもの。魈はそういうふうに感じたりしない?」
    「…………傲慢だろう」
    「えーでも実際そうじゃん。この間偶然先生と会った時も、君の話しかしなかったよ? それでずっとにこにこしてるし。思えばあれ惚気話だったな」
    「……、今の我でも、そのような……」
    「君の努力を否定はしないけど、ただ、先生の態度や気持ちは身長とか体格だけでは変わらないと思うな。今すぐ成長がなくても、待っててくれるよきっと」
    「しかしあまりお待たせするのは我が許せん。空、お前の直近の食事をここにすべて書け。ひとまず参考にする」
    「ああ、はいはい…………今度測る時は、伸びてるといいね」
    「無論だ。そのための努力だからな」
    「はは、君らしいや」
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