どんな言葉よりも「っ、ぐ……あぁ、はぁ、はぁ…………ごめ、ん、しゃる……」
「大丈夫だぞー。きついんだろ?リツカ」
「んぐっ…ひゅ、ぁ……あり、が、と……っ、ぅ…」
「これ、貰ってきたポカリな。飲めるか?手伝う?」
「てつだっ、て、…ぁぐっ……ひゅっ……」
「りょーかい…っと、起き上がらせるところから始めないとな、持ち上げるぞー?」
「ぅん……っ」
どうも、藤丸立香です。現在39度の熱を出して倒れています
多分、以前行った特異点から風邪菌を貰ってしまったのだろう…とアスクレピオス先生は言っていたかな、少しガッカリしてたけど…。風邪薬を飲んで3日ほど寝てれば治るらしいからと、お休みを貰ったのだけれども…すごく、苦しくて……
マイルーム番を務めてもらっているシャルルには迷惑をかけてしまうけれど、彼いわく「別にいいぞ?俺にできることがあったらいくらでも言ってくれよな!」との事で……その爽やかさが眩しくて、心地よくて、すごく安心した
「ひゅ、ぁ……んぐっ…ぐっ……ぷはぁ、ぁ……ありが、とう……しゃる」
「いいっていいって。少し汗拭こうな、上向けるか?」
「んっ……はい…」
「……っと、楽にしていいぞー……横になるか?」
「……なる…………あつい、あついけど……さむ、い……おふとん…」
「ほいよ、3枚ぐらい重ねるか?」
「ん……おねが…………」
「……」
シャルルが俺を寝かせて布団を重ねてくれる、すごく暖かくて、ほかほかとしていて……安心できるけど、俺の節々はガタガタと震えていて痛みを発していた。熱は収まる気配もなくぼうぼうと体の内から全てを燃やしていって、本当に死んでしまうのでは無いのかと思うほどには熱されていた
不安で不安でたまらない、でも、シャルルがいるから大丈夫。そう思えるのに、何故かシャルルはすごく落ち込んだような顔をしていた
「どう、した、の?」
「……いや、あんたの熱を肩代わり出来たらなって思ってただけさ。悪いな、こんなことしか出来なくて」
「…………んーん…?君が、そこにいてくれるだけでたすか、る……よ?しゃ、ごほっ……しゃるる……ありがとう、どんな言葉よりも君がいてくれるのが、1番の安心要素なんだ……っ、ぐ……」
「リツカ……!その、わりぃ、俺が凹んでたらもっと不安になるよな……って、そんなに長く喋ると喉に来るぞ!?だからほら、寝ててくれ……手を握ってるから、な?」
「う、ん……ありがとう、しゃるる……おやすみ」
「あぁ、おやすみリツカ。いい夢を」
明日には良くなっていますように、そんな願いが込められたシャルルの手を握って、俺は夢の中へと落ちていくのであった