Merry party「へっくしゅっ。やっぱ夜は冷えるなー」
探偵団の仲間たちとのクリスマスパーティーを終えたコナンは、緩んだマフラーを整えながら足早に居候先へと向かっていた。時刻は午後六時過ぎ。つい二日前に冬至を迎えたばかりの空は既に真っ暗になっている。今年は暖冬傾向だというものの日が落ちてしまってはやはり寒く、いっそ目的地まで走って行こうかと通りの奥を見遣ったそのとき、突然声を掛けられた。
「あれ?コナンくんじゃないか、こんばんは」
驚いて声の方を向けば、肩から大きなトートバッグを提げた安室が立っていた。だいぶ膨らんだバッグの口から長ねぎが飛び出している。
「あっ、安室さんっ こんばんは……、えっと、買い出し?」
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