推しのベストアクトだったドマステ再演紅雀と紅雀と蒼葉の相性の良さ、紅雀ルート楽感想 前編記録には残らない、だからこそ記憶に残しておいてほしい。そして存分にドマステロスになればいい。
脳内クラッシュ演劇DRAMAtical Murder(以下ドマステ)初演千秋楽での蓮/セイ役ymzkさんの挨拶だ。ロスを味わえるほどの舞台を見られたなら、それはとても幸せなことだ。
今、私はドマステ再演版のロスに見舞われている。幸せで、だからこそ辛い。
ドマステは円盤化されないことが明言されていて、再び見られる保証がどこにもない*1。
再演版紅雀、殊にルート千穐楽は間違いなくここ最近の推しのベストアクトだった。それがもう見られないなんて辛い、辛すぎる。
ということで推しが演じた再演版紅雀と蒼葉の関係、ベストアクトだった紅雀ルート楽(2023/5/6夜公演)の感想を備忘録を兼ねて残しておく。
※原作未プレイ、紅雀役キャスト推しの個人の感想です。舞台(初演紅雀/蓮ルート、再演紅雀/蓮/ウイトリルート)の知識しかないので色々的外れなことを言っていると思いますが、どうかご容赦ください。(推しのことは「兄が美人と結婚して生まれた一族にあるまじき美形の甥」と思って応援しているので全肯定botと化しています。なお、兄はいません。)
再演版紅雀と紅雀ルートがとても良かった理由、主な要因はこの3つだと思っている。
①初演以降の経験全てを注ぎ込んだ演技
②キャストの演技を信じてくれたnkyskさんの演出と、推し同様の熱さでのぞんでいた共演者とのマリアージュ
③tcyくん演じる蒼葉との相性の良さ
この3点を軸にしていますが全然順序だてられなかったので、この3点に触れた時は番号を振っておきます(IQ3のやり方)。
「フラッシュバック」と銘打たれてドマステが再演された。それもバッドエンドであるウイルス&トリップルートを追加して。再演されるなんて思っていなかったから本当に嬉しかったし、元々5ルートあるのに更に増やすなんてなんてどえらいことだと思ったが、個人的に最も驚いたのはキャストがほぼ続投したことだ。コンスタントに上演されるシリーズものでもキャス変が珍しくない中、3年たってるのにほぼ全員が揃うのは奇跡に近い。様々な調整を重ねただろう制作陣と、初演の千秋楽の挨拶での「またドマステで会いましょう」という言葉通り、作品に愛着を持ち続けていてくれたキャスト陣に感謝しかなかった。推しも続投してくれてありがとう。
実際に観劇して更に驚いた。脚本・演出もほぼ変更されていなかったからだ(この1節は②について少し触れてます)。
普通再演はストーリーに影響のない範囲でブラッシュアップされることが多い。より分かりやすく台詞や演出を変更したり、期間を置かない場合は新味を加えるために場面を追加したりもする。作り手側にも上演してみての気付きはあるだろうし、わかりやすく手直ししたりより楽しませる要素を追加するのはエンターテイメントとして当然のことだ。
だけどドマステはそれをしなかった。少なくとも私が見た既存ルートは台詞や演出に大きな変更点はなかった(クッソどうでもいいが「無機質な羽と(初演は「に」)天使の輪に捕らえられた心臓」がそのままでフフッとなった。活舌良くなったけどやっぱり言いづらそうだったな…)。
これは勝手な想像だが、もし初演から間を置かない再演だったら多少なりとも手を加えたのではないだろうか。演出のnkyskさんは演劇愛が深い素晴らしいクリエイターだ。ドマステはルート分岐があるため変更の難易度は高いだろうが、面白いものにするためなら躊躇はしない筈だ。そのnkyskさんが敢えて何もしなかった(ことは勿論なくて、台詞の端々や動線などは細かく調整され見やすくなっていた)のは、3年半経過したことで演者自身の成長や経験で十分作品をパワーアップさせられると強く信じていらしたからではないだろうか(インタビューでもキャストの成長が楽しみだと語られている)。おこがましい言い方になるが、実際、再演はキャストのブラッシュアップのお陰で作品の質がより高まっていたと思う。
そんなルート追加以外大きな変更がない状態で上演される筈だったドマステだが、公演1か月前に予想外にして最大の変更を余儀なくされた。
主人公・蒼葉のキャスト変更だ。
変更自体は致し方ないことだが、ドマステの特殊性を思うと心配だった。共通ルートと分岐した6ルートで7冊台本があるのは改めて考えるまでもなくキャスト、特に蒼葉役にかかる負担があまりにも大きい。
が、そんな不安をよそにtcyくんは素晴らしい蒼葉を体現してくれた。もうこの子すっごいの!めちゃくちゃ頑張ってるの!!(by稽古場配信での推し) 優しげな中に芯の強さを感じさせた初演蒼葉とは違い、見るからにやんちゃそうで凛とした蒼葉だった。どちらがいいとか比べるのは野暮な話で、どちらも良かった。
ご本人はほんっとーーーに大変だったと思うけど、再演にあたってtcyくんのもたらした影響、凄く大きかったんじゃないだろうか。初演で皆が経験した生みの苦しみを味わい、一つ一つ乗り越えてものにしていく姿を目の当たりにしたことは、続投組にとっても刺激になったに違いない。マイナスになりがちな主役の降板·交代がドマステ再演に関してはいい方向に作用したと思う。
前置きが長くなったが、ここから ①初演以降の経験の全てを注ぎ込んだ推しの演技 について語ろうと思う。
驚きっぱなしのドマステ再演だが、推しにも大層驚かされた。ブラッシュアップ、磨き上げにとどまらず進化させてきたからだ。
紅雀のような男っぷりのいい兄貴分は推しの得意な役柄だ。初演が行われた2019年は演じた役の半分がこのタイプだったし、実際紅雀もはまっていたと思う。ただ、初演直後からのコロナ禍でいくつもの出演作が延期/中止になったこともあり、ドマステ以降で推しが熱い兄貴分を演じたのは1度だけ、それも2年半前の話だ。逆に言えば、色んな役に挑んだ3年半だった。大御所が集まる大きな舞台も経験したし、無邪気な少年から実年齢より上の曲者もこなした。狂気に身を焦がしたヴィランや突き抜けた二面性を持つ役など作品のスパイスとなるような役を任されることも増えた。
久々の十八番役で、その3年半が実り多かった期間だと実感させてくれた。
まず外見。体が大きくなったのが功を奏して、紅雀の印象的な赤い着物が実に様になっていた。これは衣装のマイナーチェンジのお陰でもある。初演では原作に近づけるためかなり前をはだけていたが、再演では控えめになった(グッズ類では原作に近い形ではだけている)。再現度という点ではマイナスな変更だが、袷を深くすることで肉感的な体*2に綺麗に沿うようになり、和装の美しさがより生きるようになった。キャストの持ち味を生かす工夫や細やかな調整を重ねてくださった衣装チームの皆様に感謝したい。
動きの点でも再演では重心を低めにしてどっしりと構え、無駄な動きが減った。洋服と同じように動くと、布面積が広く特に袖(袂)がたっぷりしている和服ではうるさく見えるが、和装に合った動きをすることで落ち着きと常日頃から和服を着こなしている感が出ていた。不要な動作を控えた分、激しく動くと一転、翻える赤い布が鮮やかで舞台上で映えた。慣れた仕草で少し乱れた裾や袂を直す姿も粋で、女にもてる色男という紅雀の説得力にも繋がったと思う。
顔と声の表情の付け方も格段に良くなった。初登場時は声も表情もどこまでも快活で、懐深く友達思いで優しい男だと分かる。この辺りは初演でも良かった(そもそもこの辺りを買われての配役だ)が、再演ではさらに動きや話し方に落ち着きが出たおかげで、蒼葉より年長の「大人」な印象が強まった。倒れた蒼葉を心配して部屋を訪れる二度目の登場では、最初のクソデカ「蒼葉ぁぁ!!」(クソデカボイスは推しのチャームポイント)が嘘のようにその後は声も動きも密やかだった。初演ではベランダでふたり並んだ時、立ち上がって蒼葉の髪を確認したり背中に手を置いたりとやや忙しなかったが、再演では一切しなかった。ただ穏やかな顔で蒼葉に優しい視線を向け、慣れた手つきで煙草を吸いながら憩いのひと時を楽しんでいた。あまりに自然な姿に、友達同士の他愛ないやりとりをのぞき見している気持ちにさせられた。(余談だが推しは喫煙者の役をやることが多くて私が知っている限り3役で7回喫煙姿を披露しているが、ライターの炎まで再現したのはドマステ再演が初だった。炎に照らされた顔が美しくて息が止まった。ありがとうドマステ。)
3度目はクリアとノイズのアドリブによって笑い要素の多い場面だが、紅雀の「身内以外に見せるよそよそしい顔」を明確に打ち出してきた。警戒し邪険に扱うが敵意はそこまで強くないので、ちょっとアドリブで面白いやりとりをしても問題のない絶妙な匙加減だった。
そして4度目。ウイルスとトリップに出会うと様相を一変させる。顎を引き鋭い目つきで二人をずっとにらみ、腹の底から押し出したような低く強い声でウイルスをなじる姿は、唸り声を上げながら牙をむき出しにした虎のようだった。「敵意」以上のものを感じてハッとした。
初演はここまでの演じ分けは正直できていなかった、と思う。私の感受性や理解力に大きく起因するところなのでちゃんと受け取れていなかっただけかもしれないが、初演の時は「相手への好悪」のレベルに合わせて態度の強弱をつけていた、そんな感じがする。
再演の紅雀からは言動だけでなく、目線や醸し出す空気感で相対しているのが紅雀にとってどういう存在なのか、説明されずとも理解できた。「気に食わない奴」なのか「許せない奴」なのか「殺してやりたいほど憎い奴」なのか明確に伝わってきた。
ミンクとの邂逅シーンにここまで挙げた進化の全てが詰まっていた。初演では蒼葉の無事を確認し、蒼葉が心配だったと訴えるクリアを胡散臭げに見やってからミンクをにらみつけ、と視線・表情・居場所も変えていて落ち着かなかった。だが再演では、入ってきた蒼葉を見て一瞬だけホッとした表情を浮かべた次の瞬間には、蒼葉の後ろに佇むミンクに視線を据え刀に手をかけ右足を引いたのだ。
殺気を湛えた目でミンクの一挙手一投足を探り、いつでも切りかかれる体勢をとる。ミズキが行方不明の状態で蒼葉がスクラッチのリーダーを伴って戻ってきた時の紅雀の反応として、あまりに最適解過ぎて正直震えた。3年半を経て再演してくれたことに本当に感謝した。ここまで変わるのかと、3年半でこんなにも成長していたのかと、感動した。
ここからは①を踏まえて③tcyくん演じる蒼葉との相性の良さについて述べる。
勘違いしないでほしいが「中の人同士」が役を離れても…的な妄想をしているわけではない。むしろプライベートでは特別相性がいい、わけではないと思っている。推しがtcyくんを車で送ったのはいつものこと(車で現場に行った時は帰り時間や方向が同じ共演者を送っている。1月の舞台の稽古中は4人送っていた)だし、推しの配信番組にtcyくんがゲストで来てくれた時も、本番直前なのにどこかよそよそしいというかちょっと気を使っている様子だったので、逆に紅雀ルート楽のはまり具合に驚いたくらいだ。
蒼葉は複数の分岐があるBLゲームの主人公ゆえに、「隙」を与えられている。押しに弱くてお人好し、という性格付けがそれだ。最後にはオンリーワンを選び取るため多情ではないが、触れなば落ちんという危うさを持ち合わせていなければならない。それは誰にとっても「運命の男」になりうるし、同時に誰を「運命の男」と定めてもおかしくないことの説得力につながる。
この「隙」はドマステでは蒼葉のフラットさで見て取れる。基本的に蒼葉は誰に対しても態度を変えない。ヤクザであるウイルスとトリップにも普通に接しているし、クリアやノイズは出会った当初こそ不審がっていたがすぐ警戒心を解いてしまう。いきなり暴力を振るい更に酷い目に合わせようとしたミンクに対してすらそうだ(そうせざるを得ない状況ではあるが)。この蒼葉の特性はよく言えば分け隔てなく公平、、下世話な言い方をすればチョロい、と表現できると思う。
一方紅雀は共通ルートで蒼葉に次いで出番が多く蒼葉以外で唯一全員と接点を持つが、蒼葉とは真逆で相手によってとる態度や見せる顔が違う。「腕っぷしの強い気のいい兄ちゃん」、「優しく頼もしい幼馴染」、「不審者を警戒し距離をとる」、「敵意剥き出しで相手を威嚇する」、と硬軟表裏取り混ぜた姿を見せる。
相手によって態度を変えるのは程度の差こそあれ普通のことだ。共通ルートで蒼葉と紅雀が一緒にいることが多いのはもちろん幼馴染だからだが、態度の違いがはっきりしている紅雀がそばにいることで蒼葉の特性がより際立つ。
そしていくらフラットとはいえ蒼葉にも気を許せる人にだけ見せる顔がある。基本的に紅雀以外の相手とは出会ったばかりの状態からのスタートだ。それがどう変わっていくのか、幼馴染に見せていた柔らかな表情や、幼馴染にも見せていなかった顔を蒼葉がいつどのように見せるのかは、分岐以降の大切な見所だ。つまり共通ルートで紅雀と一緒にいるときの蒼葉の表情や、ふたりの距離感は試金石になる。
初演でのふたりは、紅雀の方が年長ではあるが年齢差を気にしていない「ダチ」で、紅雀が蒼葉を助ける描写は多くても保護者・被保護者という感じは薄かった。だが再演での紅雀と蒼葉も「ダチ」ではあるが、明らかに紅雀が「お兄ちゃん」然としていた。何度も言うように台詞や演出は変わっていないにも関わらず、紅雀が蒼葉をより気遣っているように見えたし、蒼葉も紅雀にだけ見せる顔の中に幼さが混じるようになった気がする。
最初の方で初演蒼葉と再演蒼葉の違いについて触れた。初演蒼葉が困ったような笑顔を浮かべつつしなやかにピンチを切り抜けていくのに対して、再演蒼葉はキッと前を見据えて真っ向から切り込んで、弾かれても諦めずに立ち向かう、そんな印象。もちろんどちらもちょっとお人好しで押しに弱くて笑顔が可愛くてどこか放っておけない瀬良垣蒼葉だ。だが受ける印象はかなり異なる。
個人的に初演蒼葉からは柔らかな笑顔の下にある強かさを感じていた。母親のような包み込む懐の深さを見せながら暴露では全く別人のような振り切った狂気に満ちていて、底が見えないミステリアスさがあった。第一印象は人懐こいワンちゃんだったが、ころころ変わる表情は気まぐれな猫のようで、知れば知るほどとらえどころがなかった。
そして一方の再演蒼葉。目力が強くてやんちゃそうだが、根が真面目で何事も全力でぶつかっていく不器用さが垣間見えた。暴露も狂気より「壊せ」に何か切実な響きが感じられて暴露ちゃんまで真面目なのか、と思ってしまった。もがいてぶつかって傷だらけになってでも諦めずに立ち上がって「へへ」と笑いながら擦りむいた頬に絆創膏を貼る、そんな幻覚が見える (素面で書いてます)。見た目はめっちゃネコチャンなのに中身は犬…ペロッ、うんこれはちょっと意固地なところのある柴犬だね!(重ねて言うけど素面です)
蒼葉は危なっかしく助けたくなってしまうキャラだ。初演蒼葉が困った笑顔を浮かべつつどうしようと思案している姿を見ていると「やれやれ仕方ねぇ、助けてやるよ」と手を差し伸べたくなるし、再演蒼葉がキュッと唇を引き結んで生真面目そうに考え込んでいる姿を見るとハラハラして思わず「大丈夫か?」と手を差し出さずにいられなくなる。同じ「助けたい」という気持ちでもその文脈は大分異なるのだ。
ここでちょっと ②共演者とのマリアージュ について触れる。
インライでtcyくんが「以前は(2.5次元舞台では)原作の物真似をしていて会話ができていなかった」と語っていたが、恐らく会話ができないままだったら蒼葉役は勝ち取れなかっただろう(ご本人が「チャンスだと思って選考を受けた」と言っておられるので敬意を込めて「勝ち取った」と表現させていただく)。なぜならドマステにおいて最も会話しなければならないのが蒼葉だからだ。
2.5次元舞台では再現度の高さが重要視されがちだが、再現度が高い=舞台として面白い、ではない。tcyくん言うところの「物真似」が話し方や表情の再現に当たるが、それを舞台上でやるとただの独り言になる。台詞は物真似披露の機会ではなく、生きた人間同士の会話なのだ。会話、つまり初めて聞く相手の話に感情を動かし何と返すかを考えて発する言葉のやりとり、だ。相手の言葉に感情を揺さぶられて自分の行く末を選択する蒼葉を、ただ物真似が上手いだけの役者が務められるわけがない。
ドマステが舞台として面白いのはきわどいラブシーンが多いからではなく、あらゆるシーンでちゃんと「会話」が成立していたからだ。ドラマダというBLであり近未来SFでありミステリーの要素もある面白い物語の上に、最初から最後までキャストが生きた人間同士のやり取りを丁寧に積み重ねたからこそ、ドマ「ステ」として認められ愛されるようになったのだと思う。
(原作未プレイなので再現度の程は正直分からないが、もし「そんなことない、再現度めっちゃ高かったよ!」と思われたならキャストを褒めてあげて欲しい。「会話できる」ことと「再現度の高さ」を両立させられるのは特殊技能なので…)
そして「会話」が成り立つからこそキャスト同士の駆け引きの妙が生まれる。これが②だ。
例えば熱血漢とクールキャラ、というコンビがいてその熱量が7:3だとする。熱血漢役の役者が熱血度を上げて熱量8で演じた時、駆け引きができる役者がクールキャラなら絶対に3のままでは演じない。ただ、熱量を2にして熱血漢を引き立てつつ総量を保つ人もいれば、4に上げて全体の熱量を上げるがキャラ間の熱量差を生かす人もいる。同じ人でも会場の空気や自分の調子で変えることもある。そこそこ経験のある役者なら大なり小なり周りに合わせて調整する。役を全うしつつ、全員で協力して一つの物語を完結させることが役者の仕事だ。
ドマステはちゃんと調整できるキャストが揃っている。もちろんtcyくんもだ。だが、急遽の代役での主役、負荷重大で自分たちは続投でtcyくんより年齢も経験も上、となればフォローする側、合わせる側に回るだろう。推しも当然紅雀を進化させつつ再演蒼葉に合わせた調整を行ったはずだ。
そして改めて思い出してほしい、初演蒼葉との違いを。初演蒼葉がしなやかな柳だとしたら再演蒼葉はまっすぐ伸びた若木だということを。
「まっすぐなものってねぇ、根元から折れるんだよぉ!!」
りゅうううううううほおおおおおうううううううううう!!!!!!!!!!(クソデカボイス)
そう、竜峰さんが言ってた。まっすぐなものは折れるのだ。どちらも危なっかしいけどどちらがよりほっとけないかと考えたら、折れちゃうかもしれない再演蒼葉だと思うのだ。
3年半の時を経て、推し演じる紅雀の兄貴味がマシマシになっているところにtcy蒼葉が出てきたら、ちょっと過保護セッティングになっても不思議ではない。そしてちゃんと調整のできるtcyくんも推しの紅雀に合わせるだろう。つまりお兄ちゃんに真面目に甘える弟の完成である。
冗談めかしてしまったが、もしキャス変されなければ、蒼葉が違う蒼葉だったら、絶対に紅雀も違っていたはずだ。だから再演版紅雀はtcy蒼葉専用にカスタマイズされた紅雀と言える。
後半に続く(後半は分岐後の紅雀とダンスシーンについて)
*1 初演も大千秋楽のみライブ配信→要望に応えて全ルート配信(終了済)→蓮/セイルートのみ配信(2023/5中旬で終了)、と再配信があったので期待して待ってはいる。
*2 別作品の衣装制作の方が推しの体つきについてこう評していたので使わせていただいた(正確には「肉感のしっかりした体」)