あの、応援合戦を見た時。
類が考えた演出が青組の皆に受け入れられ、それが実現しているのだとわかった。
類がこの応援合戦に全力で演出をつけていることがわかった。
その時、類が皆に受け入れられたことを心から嬉しく思った。類の演出はすごいだろう!と敵ながら誇らしくすら思った。
だが、
その思いを直接類に伝えようと類の元に向かった時に類がクラスメイトに囲まれているのを見て、体育祭が終わった後に類に会いに行った時、類が応援団の皆と楽しげに会話するのを見て。
オレは、自分の中に芽生えた感情に気づかないふりをした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「類くん!類くん!もっと応援合戦の時のこと教えて〜!!」
「ミクにもミクにも〜!!」
10920