古びた部屋の愛し子よ見知らぬ男に肩を抱かれギラつくネオン街の悪趣味なホテルに足を運ぶ日々に何も感じなくなったのはいつだろう。
「ハル君、ちゃんと可愛がってあげるからね」
安心してねという男に抱きつきながら下唇を噛む。
ホテルに入り金を受け取り単調な喘ぎ声を口から出して男と気持ちが悪いキスをして別れれば手元に残るのは以前昴流をこっそりと連れて行った100円ショップで昴流が俺に選んだ財布に入るたった1枚の1万円札と申し訳程度の千円札を手に持ち夜の街を歩く。
キャップをかぶり少しでも大人に見えるようなファッションに身を包み警察から身をくらませながら朝日と共にネットカフェにチェックインする。
スマートフォンを充電器に差し込み備え付けのPCから掲示板を開き定型文を打ち込んでいると鳴り響くSNSの音に反応すれば
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