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    最早いつ書いたのかすら覚えてない現パロの神威と昴です。
    (援交描写等々注意)

    古びた部屋の愛し子よ見知らぬ男に肩を抱かれギラつくネオン街の悪趣味なホテルに足を運ぶ日々に何も感じなくなったのはいつだろう。

    「ハル君、ちゃんと可愛がってあげるからね」

    安心してねという男に抱きつきながら下唇を噛む。
    ホテルに入り金を受け取り単調な喘ぎ声を口から出して男と気持ちが悪いキスをして別れれば手元に残るのは以前昴流をこっそりと連れて行った100円ショップで昴流が俺に選んだ財布に入るたった1枚の1万円札と申し訳程度の千円札を手に持ち夜の街を歩く。

    キャップをかぶり少しでも大人に見えるようなファッションに身を包み警察から身をくらませながら朝日と共にネットカフェにチェックインする。
    スマートフォンを充電器に差し込み備え付けのPCから掲示板を開き定型文を打ち込んでいると鳴り響くSNSの音に反応すれば
    以前から俺を気に入ったのか月に数度の食事とホテルに誘ってくる男からだった。
    来週は少しばかり多めに金が入るなと考えながらこれまたメッセージに定型文を打ち込んで予定を確認しスマホに打ち込み6時間程度にイヤホンアラームをセットし、繋ぐ。
    これもいつの間にか慣れてしまった自分に笑いを零しながら申し訳程度に購入した100円ショップの枕に頭を預け意識を飛ばし、6時間後イヤホンから聞こえるアラーム音を確認し再度身体を動かした。
    簡単に身支度を整え遅いけれど無料のフードメニューと水で簡単に食事をしながら再び掲示板を確認すると1つコメントがついていて、流れ作業のように今日の夜の約束を取り付け手帳に記入する。
    ひとまず今日の稼ぎの目処が立った事にホッとしながら再び無料フードのコーナーへ行き置かれているピラフを皿に盛って個室へと帰り、カバンの中からラップとジッパーを取り出しておにぎりにして鞄の中に隠し入れた。持ち帰り禁止なんて守って居られるものか。
    身支度を整えカウンターでチェックアウトを済ませるとスマホから聞こえ慣れた着信音が鳴り響き【公衆電話】と表示された画面を確認した後通話に出た。



    『神威、お父さん行ったよ』

    女の人まだ居ないよ、とおよそ10秒程度の透き通るような子どもの声に耳を傾け鍵付き個室7時間パック 税込1350円の寝床を後にする。
    ICカードをかざし途中駅中のコンビニで野菜ジュースを2パック購入し手元に存在する稼ぎと支払いの残りを殆ど唯一持つ銀行口座のATMに預け入れ電車に乗って数分、比較的治安の悪い部類に入るアパートの一角の窓をノックした。

    「昴流、居るか?」
    「神威!今開けるね!」

    扉に周り鍵を開ける音が聞こえたのを確認してドアノブを回す。
    軋む音と開く扉の先には自分の膝少し上程度の身長に見合わない古びて所々にほつれが見える成人男性用のTシャツを1枚羽織っただけのたった7歳の少年、昴流が居た。

    「お腹空いただろう。持ってきた」


    「あ、ピラフ!お味噌汁もある!ありがとう神威、昨日ご飯食べれなかったからお腹すいちゃった」
    「野菜ジュースも買ってきた。食べたらシャワー浴びるぞ」
    「うん!シャワー久しぶりだから楽しみだなぁ」

    ピラフと申し訳程度に持ってきたポテトを口を大きく開けて食べる昴流の口元を拭ってやる。
    神威も食べる?とラップに包まれたピラフを差し出す昴流の頭を撫でながら俺はもう食べてきたから昴流が食べろとピラフを口に持っていく。
    今日の寝床は確か無料のソフトクリームとパンの朝食があったな、昴流の義理の父親が帰ってこなければ持って行ってやれると思いながら昴流の野菜ジュースのストローを刺してやった。




    「神威、今日何時まで入れる?」
    「今日はあいつが帰って来なければ昴流が寝るまで傍に居れる」
    「本当!嬉しい!」
    「…ああ」

    中古で購入した割にな中々に小型で軽いドライヤーで昴流の髪を乾かしてやる。
    髪に張り付いていた皮脂や汚れを低刺激のシャンプーやリンス、ボディソープで洗ってやり伸び切った爪を切ってやる。
    昴流がトイレに行っている間に手袋を取り出して勝手知ったる他人の家宜しく郵便受けに溜まる水道料金やガスの明細に軽く目を通して支払いがまだされている事を一先ず把握し、全て元の位置に戻していると昴流がトイレから戻ってきた。

    「神威、宿題見て、後図書室で本借りてきたから読んで」
    「きちんと1冊だけ借りてきたか?」
    「うん」


    バーコードがついた児童書をボロボロのランドセルから取り出す。
    7歳という年齢に見合わない草臥れ具合はこの地域じゃ珍しくもない程で、例えその腕や足に青い痣が見えていても誰も見ないふりをするという事を、痛い程知っているからこそ周りに対して怒りなんて覚えないがそれを見る度に何も出来ない自分に腹が立つ。
    早く沢山金を作らなければ、昴流をこの家からだして育てる金を。

    「神威?どうしたの?」
    「あ…いや、なんでもない」

    昴流を膝に載せ本を読んでやる。それが終われば本屋で購入したドリルを与えて、それが終われば外は暗くなって昴流のお腹が空いて来た頃だとパンを2つ与えてやった。
    外の足音に常に気を配りながらウトウトと船を漕ぐ昴流を押し入れの中の申し訳程度に敷かれた布団に運んで寝かしつけてやる。
    最初はまだ俺と一緒に居たいと言う昴流は数分もすれば夢の中に旅立ちそれを見届けた後額に1つキスを落として窓の外に誰も居ないこと確認して部屋から出た。
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