魏無羨と聶懐桑と莫玄羽の話魏無羨と聶懐桑と莫玄羽の話
「莫玄羽ってどんな人間だったんだ」
私は、藍忘機を待っている彼の話し合い相手にされてしまった。
『夷陵老祖、魏無羨という方はどのような人間だったんですか』
「魏公子どうして私にそんな話を振るんですか」
同じ顔同じ声、だが仕草や目の動きは違うけれど私は戸惑う。
「いや聶懐桑なら知っているんじゃないかって」
『貴方ならご存知だと思ったのですが学友だったんですよね』
彼の眼は死んでいるようだったが今目の前にいる彼の眼は見透かすように私を見つめている。
「私は何も知りませんよ」
莫玄羽には反対の言葉を語った。
『知ってますよ、何が知りたいんですか?』
「生きていた莫玄羽の事少しは知ってるんだろ」
『生前の魏無羨の事ならなんでも・・・』
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