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    あきら

    @omoteakira

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    あきら

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    ##小説

    在りし日の夢夢を見た。
    大人になって女性と結婚したモブが、子供の手を引いて歩いてる夢。
    街でばったり鉢合わせた俺に、師匠お久しぶりです、なんて声をかける。

    「モブ、久しぶりだな。お前の結婚式以来か?」
    「そうですね。いやぁ、偶然だなあ」
    「…その子は?」

    あ、会うのは初めてですよね。息子の○○です。
    ほら、ごあいさつして?そういってモブは3歳くらいのその男の子に挨拶を促す。
    その面影はどことなく子供の頃のモブに似ていた。

    軽く世間話をしたのち、また相談所の方にも遊びに行きますね、おう、と交わして各々その場を後にする。

    数歩進んだ後ふと振り返ると、

    パパ、あのひとだあれ?
    パパの師匠だよ〜。
    ししょ〜?

    と言って子供の手を引き、家へと帰っていくモブの後ろ姿が見えた。




    俺はモブがいた頃のまま、同じ事務所で仕事をしている。炎上したあとも引越すことのなかった一人暮らしの古びたアパートへと帰り、ソファに腰を掛けた。

    「…もうとっくに師なんか超えてんだよな」

    俺は一体何の師匠なんだろうな。

    何もない空間に向かってひとり呟く。
    返事などあるはずも無く、そのままカップラーメン啜って風呂に入り、シングルベッドの布団引っ被って寝た。


    ────────────────


    目が覚めると枕が濡れていた。目元もぐしゃぐしゃ。号泣だ。
    ちくしょうなんて夢みせるんだ。

    辺りはまだ暗い。深夜3時と言ったところか。
    顔洗ってくるかと身動きしたところ、隣に人の気配がする。モブだ。モブが俺の分の布団まで引っ掴んで健やかにすうすうと眠っている。

    その薬指には2人で一緒に買った俺のと同じマリッジリングが嵌められているのだった。
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