水の神様とその夫の白狐神に護られた村。(白狐神は護る意識はなく無関心だった模様)
けれど時代の流れで、村はダム湖になる予定で廃村となりました。
現在は着工待ちで業者が確認やがれき撤去で出入りしている様子です。唐はじの訪れた初日は日曜だったのか、はたまた空くんが何かしたのか、業者の出入りはありませんでした。
唐はじが村に来たときの沼の波紋は水の神さまです。青九が来たので挨拶しないと……と思いましたが、恥かしくて結局隠れてしまいました。
青九は気付いてますし、九尾さまは「気持ちは分かる」と理解を示しています。自分も若い頃は似たようなものだったので。
唐次さんが大量のいなり寿司を作ってしまったのは、九尾様が「あの子(空くん)の好物だし、久々なんだからたくさん作ってやれ」と青様をせっついたから。
化け狸トド松がたまに空くんの様子を見に来てるようです。あの屋敷は彼のマヨヒガの一種で化け狸デザイン。(化け狸は、ある人物から現代の建築やデザインやらを教えてもらっています)
さて、後日大蔵さんを問い詰める唐次でしたが
「えー。だから知り合いの知り合いの知り合いで、俺は直接知らないんだってばー」
「じゃあまず、お前の知り合いってのは誰なんだ?」
「えーと。タクシーのお客さん」
「何処の人間だ?」
「知らないよーそんなの。乗る場所も降りる場所もまちまちだったし。あー、そういや最近全然見ないかも……っていやああぁ!!暴力反対っ!」
実際のところはもちろん、酒吞童子が大蔵に頼んでます。酒吞から青九へのなんらかのお礼として、久々に青九が空くんに会えるよう取り計らいました。
【空くん(偽名、本名不明)】
18歳カラ松の容姿をした、まだちょっと未熟な白い九尾くんです。嫁の水神はもちろん、蛟。読む途中でこの話が九蛟だと気付いた方はいるのでしょうか。
未熟とはいえ弱小妖怪ばかりのこの世界では、空くんはとんでもなく強力な妖です。
青九との関係は不明(笑)ですが、共に暮らしていた時期もあるようです。他の赤ツ鹿六大妖怪からも可愛がられています。(特にトド松)
彼に関しては、以前の作品で一度だけ存在をほのめかしています。知ってる(覚えてる)方いたら作者びっくりです。
基本的に純粋な性格。純粋に身内以外どうでもいい、という面もあります。六大妖怪、特に九尾さまのことは尊敬してます。唐はじのことも青九と同じ魂なので純粋に慕っています。でも赤い人のことは微妙な気もします。そんなところがとってもカラ松族。
安倍晴明やってたこともある、ということで彼らの時代背景どうなってるのかと。時空飛ぶので気にしないでください。安倍晴明は母親が狐、との逸話がありますね。2022年に出たグッズの退魔師カラ松からイメージ。
蛟の沼がダム湖に飲み込まれる……。という状況ですが、二柱とも人間を憎む気はありません。その後二柱がどうするのかもわかりません。何処かへ移動するのか、沼の底で共に眠りにつくのか。ただ水之神村が沈んで完全に消える前に、蛟が心残りにしていた悲劇の親子を何とかしてあげようとした、嫁想いの白九尾さまのお話。