7月27日テーブルに向かい合い、他愛もない話をしながら二人で夕飯を食べた。食べ終わると皿を下げてくれた春千夜に礼を言い、満腹感にぼんやりしているとキッチンから戻ってくる。その手には盆が持たれており、不思議に思いながら見ていると自分の前にグラスが置かれた。氷の入ったそれは茶色い液体で満たされており、一瞬麦茶かと思ったがどうも違う。キレイな飴色は宝石のようにきらきらと輝いていて、茶葉のいい香りが鼻につく。
これアイスティーだ。
暑い時最高だよなと考えていたら、もう一つ平皿が置かれた。そこにはショートケーキが載っていて、それまでだれていたのが嘘のように身を乗り出すと目を輝かせる。
「ケーキだ!!」
子供のようにはしゃいでいるとくすっと笑みが零れて、同じように自分の席にグラスと平皿を置く春千夜に嬉々として声をかける。
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