狂信者「嗚呼。ガブリエル様。貴方はなんて美しく、神々しいのでしょう。」
優しく微笑むガブリエルに向かって手を合わせ、跪いているのは彼の右腕である侵入者であった。
いつも無表情である彼は、ガブリエルを崇める今だけは笑顔を見せるのだ。ガブリエルはそれに答えるように、優しいほほ笑みを侵入者へ向ける。
「SIX、貴方は本当によくやる子です。私の言ったことを全て上手くこなしてくれる。全て完璧にやってくれる。」
優しい声で、侵入者を本名で呼び、褒める。
侵入者はそれを聞き、口が裂けるのではという程の笑みを浮かべる。目も細め、手の甲に爪がめり込むくらいに握りしめた。そのせいか、彼の手の甲から、血が流れてきた。ガブリエルはその血を拭う。そして指に付いた侵入者の血を舌で舐めとった。
768