.高野くんのアスカノからホストの色々見てて最終的にホストの歴史というか風営法とかヤクザとの関わりの流れみたいなの読んでてさ、今ってヤクザと関わりを持たないように入店すら拒否されてるんだ〜へぇ〜って思って、えじゃあ何度も見たホスいちの賑やかしにくる左馬刻の幻って実現不可能なん?!?!マ?!?!?!となって泣いた
最初は「うわ〜♡アスカノの高野くんリアルホスいちじゃん♡解像度上がる♡」ってウキウキして見てただけなのに辛い現実見たのなに?わろてるでオイ
いやもう、ヤクザが公共の電波に乗ったり警察と手を組んだりなんなら商店街の店の人に愛されてるというガバガバなH歴なら大丈夫か!!!
なんなら入店は基本的にお断りされるというパートだけいただこう
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ホスいちがヘルプで働いてる日、受付に突如現れた左馬刻と美女。
もちろん受付は左馬刻がヤクザだと知ってるから入店を断ろうとするけど「今日左馬刻は私の財布だから、私はお金持ってないから、ロマネ飲ませてもらうって約束したの」と2人セットなら大金が落ちることをチラつかせる。
代表に確認を取り「騒がない、問題を起こさない、左馬刻だとバレない」ことを約束させた上でキャストから左馬刻用にキャップとサングラス借りて入店コール無しにして角の一番暗くて静かな席に通してもらう。
キャストとかヘルプがコロコロ変わるとスタッフ側からヤクザが入店している情報がバレる可能性があるから席に着くのもナンバー上位の信頼ある人だけ。
ぼちぼち飲み進めて、そろそろロマネ頼むかってなったところで美女が「山田一郎くんに持って来させてください♡」って言い出して席の空気が一瞬凍りつく。
碧棺左馬刻の席に山田一郎を…??喧嘩待った無しだからちょっと姫それはヤバいから…!ってなった時「それでいい、こいつが喜ぶんなら持って来させろ」ってまさかの左馬刻からの許可が降りる。
既にコールはさせないにしても高いボトルがポンポン出されているせいで断るにも断れなくて、一二三が一郎を連れてバックに走る。
「一郎くん、今からお願いすることは断ってくれてもいいという前提で聞いてくれるかい」
「あ、おう?」
「今あの卓に左馬刻君が来ててね」
「はぁ?!?!?!」
「シっ!キャストも殆どが知らないから静かに」
「わ、わりぃ……は、でも何であいつか…」
「女性のお客様を連れていてね、お祝いか何かだろう」
「ちなみに何のボトルを下ろしたんだよ」
「ロマネコンティ、500万なんだ」
「ごっ?!?!?!」
「あぁ。でも今日左馬刻君は騒がない問題を起こさないという約束をしてもらって特別に入店しているんだ。もし一郎君が持っていって騒ぎが起こる可能性があるというのであれば、断って欲しいんだ」
「……………わかった、持っていくぜ」
と、細心の注意を払って席までボトルを持っていく一郎と一二三。
席に着くと「わ〜!ホンモノだ!!」と喜ぶ女の子と変装してやたら静かで目を合わさない左馬刻を前にめちゃくちゃ困惑する一郎。
「〇〇さんボトル下ろしてくれてありがとうございます。コールはしねぇんだよな。じゃあ、あとは先輩たちに任せて…「えっやだ一郎君にも座ってもらいたい!あ、ねぇ左馬刻は指名作ってなかったよね?一郎君指名して!」
「っ?!」
もう無茶振りが止まらない女の子に汗でメイクが崩れそうになる(ナンバーの)ヘルプ達。断れ!!!!!と顔には出さずに全員が願う中「わぁったよ…」とだるそうな男の声で地獄の幕開けが言い渡される。手汗が止まらないキャスト。
「わ〜い♡こっち座って♡」と指示されたのは既に指名ホストが座っているのと反対側の左馬刻と女の子の間の席。つまり左馬刻の隣。
流れるように溢れ出るディスを全力で舌の根っこで押さえつける一郎は、席をずれて空間を作り無言の圧力をかけてくる左馬刻を跨いで「し、失礼するな……」と間に座る。すでに一郎の頭の血管は3,4本切れている確実に。
最初は席についた一郎に興味を示した女の子が話しかけてくるからそっちを向いて極力左馬刻の方は見ないようにしていたけど、少しすると女の子は指名との話に花を咲かせ始めたので手持ち無沙汰になる。
チラッと左馬刻の方を見ると、ちょうどヘルプに咥えた煙草に火をもらっている所で、伏せたまつ毛が相変わらず凶器だなって思いながら何かモヤついた気持ちに気づかないように見ていると、左馬刻と視線がぶつかる。
「なんだよ…」
「いや、相変わらず凶器みてぇなまつ毛してんなと思っt」
やっば!仮にも客に対して失礼なこと言ってしまったしこれは喧嘩になるやつ…!!
と心配する一郎をよそに「………うっせ………」と静かに一言だけ呟いた左馬刻。
普段と違いすぎる態度に困惑してると「たしかにまつ毛すごい綺麗ですね。俺もケアとかしてるんで羨ましいです」
「マジでいらねぇからやろうか」
なんて穏やかにヘルプと話しているのでますます困惑する。その態度になかなか慣れずしばらく経つと、またたばこを咥え出したのに気づく。今度は出遅れないように、今日1日で覚えたやり方でそっとライターを差し出すと、左馬刻もびっくりしたようで一瞬固まった後、しぶしぶ一郎の手元にタバコを近づける。
手で囲って火をつけて、炎が移ったらすぐに火を消す。一連の流れを無事にやり終えてほっとしていると小さく左馬刻が笑う。
「初めて火ぃ付けてくれたあの頃のクソガキとは大違いだな」って笑ったから、「ライターなんて使わなかったんだから、髪燃やさなかっただけマシだって思ってくれよ」とやっと緊張の糸がほどけてまともに顔を見れるようになる。
そこからは口数は多くないものの喧嘩になることはなく、一郎がついてから間もなく席の時間になりお会計を済ませて無事に帰っていく左馬刻を見送る。店の外に出ると女の子だけタクシーに乗せて別れる左馬刻に「一緒に帰んねぇの?」と声をかけると
「ばか。ヤクザの車に女乗せるわけねぇだろ」
「いやテメェもタク乗れよ」
「別にいんだよ、元々ここで解散する予定だったから」
「そんなにあの人ここの店に来たかったのか」
「…………そうらしいわ」
「左馬刻ももうすぐ迎えくんのか?」
「いや、飲み直すか直帰するか決めてなかったから呼んでねぇ。だから時間は掛かるわ」
「ふーん」
「……は、っくし!」
「おいまたこんな時期に薄着で…風邪ひくだろアホ刻」
「?うっせばーか!ズビッ」
「ガキか!!あーもう、見ててこっちがさみぃからマジで早くあったかい所行け!」
と近場の店でも一応探そうと携帯に目を落とした瞬間に左馬刻の体温が近づいた。
「じゃあクソガキが俺様とアフター付き合ってくれるんか?」
「っ?!?!」
「ハッハ!土地勘もねぇ坊やと行っても面白くなさそうだからやっぱやめといてやるよ!」
「なっ!馬鹿にすんなよな!ここら辺のうまい飲み屋も萬屋のお客さんに教えられて何個か知ってんだよ!」
「はぁーーー、いらねいらね俺様のが知ってるわ。テメェは店終わったらさっさと帰れ」
「言われなくても帰る」
「じゃあな」
足を踏み出そうとした左馬刻に返事をしようとして、ふと店内の様子を思い出す。
「あ!おい左馬刻!」
「店出たからって気安く呼ぶんじゃねぇ、サンをつけろや!」
「れんらくさき!」
「あ?」
「あ、また、連絡してぇから、番号教えて、ください」
店のホストたちが女の子に連絡先を聞いていたのを思い出したのだった。
「はぁ………それこそ店出てから言うなっての…」
「わ、わりぃ…嫌なら別に」
「オラよ」
ポンと渡される携帯。
「てめえの番号入れろ」
「お、おう!……連絡してくれよ」
「気が向いたらなぁ」
と言って今度こそ夜の街に消えていく後ろ姿を見送って一郎も店に戻る。
その日は店も無事に終わり、家に帰宅する。
後日依頼料を貰いに一二三とイケブクロで会うことに。
「あの日はまじサンキューな!おかげで売り上げちょーやばたにえんだったわ!」
「助けになったならよかったぜ」
「んじゃこれ依頼料ね〜。あと、あの日はキャストしてくれてたってんで〜ちゃーんとバック分も入れさせてもらったから〜」
「ん?なんか多くないか?」
「そりゃあロマネも降りてっからな〜!」
「は?あれは、左馬刻の連れの人が…?!」
なんでも、シャンパン類は女が指名していた方に入っていたが、ロマネは一郎が持ってきて、かつ左馬刻の支払いで一郎が左馬刻に指名されていたことからその分やそれ以降のものは一郎にバックをつけていたという。
「なんか複雑だ……」
「まあまあ〜、有名人が頑張ったということっしょ〜!」
かなりの額だったがそれはもう臨時収入だと割り切って一郎は貰うことにした。
一方の左馬刻は、あの日はに女と来店した理由はいかにも女を祝うためにわがままを聞いてあげたという程だったが、実の所女をカモフラにして一郎のホスト姿を見に行っていたとかいう。女はそれなりに売れっ子のキャバ嬢でやんわりと左馬刻の思いを汲み取り、あたかも自分がわがままを聞いてもらっているという風を装って左馬刻をあの日あの時間に一二三の店に連れ出し、一郎を卓につかせるなど振る舞っていた。(左馬刻も察せられていることは気付いている)
というモダ期のホス1️⃣×客トキのお話でした。