誰も知らない革命(1)顔が熱くて、眠たくて、気分がふわふわする。ソファの上に寝転がって、携帯端末を手に取った。壁紙は妻がソファで爆睡している時の写真。大きないびきをかいて寝ていたのが面白くって、思わず写真に収めたものだ。
ホーム画面のアイコンをタップし、アプリを開く。PaceBookという、昔からピリカで人気のSNSだ。テキストや写真を投稿できる、気軽に書ける日記アプリケーションと言えば良いだろうか。全世界へ向けて公開することもできるけど、自分の許可したユーザーにのみ閲覧させることも可能だ。
娘たちに勧められ僕もPaceBookを始めた。最初はただ他の人の投稿を見るだけだったけれども、自分も何か書いてみようかなと思い至って、簡単な文章と妻の写真をアップロードしたんだった。
6835