運命の赤い糸ある日の朝、普段通りに起きると右手の小指に赤い糸が結ばれていることに気づいた。
眠っている間に誰かに結ばれたということもあまり信じられず、すぐに指から外そうとしても
何故だか俺手はそれに触れることが出来ず、できることと言えばその糸が繋がっている先を辿ることくらい。今日は大学もなければ、映研の活動も休みを貰っていたおかげで予定は何もない。
「行ってみよう…!」
勇気を振り絞り、俺はその赤い糸の先を辿ることにした。
【栗栖 ーyellowー】
家を出て30分後。到着した駅前には若い女性たちが人だかりを作っていた。
女の子たちの視線の先には、大型の撮影機器が並んでドラマの撮影をしているところだった。
「はい、それじゃあシーン30から!アクション!」
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