転生ファウ晶♀④ 賢者であった頃、憧れだった。
心と自然を繋げて使う魔法が、心を大切にして約束を結ぶ彼らが、心のままに生きる眩しい彼らが。
箒で自由に空を飛ぶこと、精霊と触れ合うこと、呪文を紡ぐことを賢者として間近で見て、憧れていた。
だって彼らはかっこいい。自分自身を信じて生き抜く魔法使い達は皆、かっこよかった。
私は生まれ変わって魔女になったとはいえ、生まれがちょっと魔法使いにとって良くなかったからこの十数年間、まともに魔法を使ったことはない。
だから、東の授業に混ぜてもらえると言うのは本当に願ったり叶ったりなのだ。
まずは座学から、と言うことで私たちは図書室に来ていた。 昔と変わらず二階に部屋を用意してもらっていたから、シノとヒースと共に食堂にいったり、図書室までの道を歩いた。
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