お相手と彼女の回顧録(仮)「クロエはのぅ」
「可愛いおなごなんじゃが、わしには手に負えんかった」
「ああ見えて気紛れに親切心を出したり、猫を可愛がったり、一緒に戦えば助けてくれるしのう」
「一度は懇ろになったし、わしも本気じゃったが…わしは間違うた。あれを束縛しようとしてしまってな」
「いやぁ、まこと冷っこい目で見られて敵わんかった。それで悟ったんじゃ、わしにはこのおなごを受け入れる器がないんじゃと」
「それでもわしはあいつを好いとうき、友人としてじゃが」
「私は臆病だったんだ。彼女に思いをついぞ告げることが出来なかった」
「まあ…おかしいとは思うよ。何も思っていない頃に自覚なく身体を重ねて、それから気になりだすなんて」
「結構ね…本気で好きだったんだけどね。馬鹿だなと思うよ…」
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