レオ司短歌1飲めたもんじゃないコーヒー啜る日々だってあなたが甘すぎるから
「これやるよ」雑に渡された楽譜袋を破ったばかりのカイロ
来年も来世でもまたよろしくねおれの音辿って見つけてね
明日暇か聞く前にサンドイッチくらい食べてください暇です
真っ白なシーツを泳ぐ愉快な寝相まな板のこい
ちょっと冷えるなとヒーターつける指先切り揃えたなら暖を取ろうよ
痛覚でしか人は痛みを知れないらしいが心臓に怪我などなく
なんとなく溜め込んだ段ボール捨てきれないんだ君への気持ちも
四枚切りの食パン焼いて食べる朝お寝坊さんにご機嫌取りも
花見に行きたいとあなたは言った桜ならここにいつでも居ますよ
イヤホンのコード絡まる午後一時まだまだ今日は終わらないのに
思い出すんだ君を見て君見ぬ頃どうかおれにはならないでくれ
海の外あなたは何をしてますか美味しいケーキは食べましたか
壊れてたみたい秒針止まった時計君と過ごす日はいつもそう
仕事なのでと断るなら熟れたりんごになるのやめてくれないか
終わらせる恋には幸せな罰を2人飛び出す青の中へと
満月が怖い溶けて落ちそう、と独りごちばかだなぁと笑った
桃栗三年柿八年負けてないよおれの片想いだって
きみは大悪党コンビニスイーツ買い占めたりなんかしちゃって
優等生のつもりですがあなたのせい悪いことするのも悪くない
閉め切ったカーテンの冷たさなんか知らなくていいんだおまえはさ
君の為すことすべてにYesと言うから返事はYesにしてくれないか
何か足りないけど完璧な過去でしたあなたが足りなかった気づいた
何も足りない不完全な過去でしたおまえが春と夏を呼んだよ
変なんだ女神様、受け取る音が全部淡くてくすぐったいんだ
溢れてこぼした内臓だって拾い集めてくれる愛しているよ
行く先が天国だろうと地獄でも二人でいればこわくないから