《昼は陽光、夜は月光》ウツハン♀「やぁ!」
「ん、教官。おはようございます」
空は快晴。絶好の狩猟日和に、彼女は装備を整えて久しぶりに集会所を訪れた。最近は、近隣の採集などに出かけることが多かったのだが、今日からはまた上位の依頼を受けるのだそうだ。ゴコクやミノト、それぞれの面子に一通りの挨拶をして回る。
そのあと、今日は露台でうさ団子食べようと、席に視線を定めて、オテマエに予め注文を済ませる。集会所に漂っている美味しそうな香りに心を弾ませているのか、軽い足取りで席へ向かっていく。ウツシはそんな彼女の様子を視線で追う。元気がいいと、つい嬉しくなって声をかける。
「今日も気合十分だね!」
「頑張りますね。……あの、教官」
そのまま簡単な言葉のみですれ違うと思っていた彼女が、急に思い出したように自分の方を向いたので、僅かに驚いて半歩体を引いた。
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