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    zubuzubu_kyun

    @zubuzubu_kyun

    R-18BL、ふた百合GL(オリジナル、過去の類司小話) pixivにあげるほどでもない文章を載せます
    肉付けできたらpixivにアップするかも

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    zubuzubu_kyun

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    ツがちっちゃくなっちゃった(中身も外身も)小ネタ
    ダショのみんなとツくん ド健全

    「てんまつかさ! 5さいだ!」
    「えぇえええ~~っ?!」
    「嘘でしょ……」
    「おやおや」

     セカイに行ったら、外見も中身も5歳児になった司がでんっと立っていた。

    「とりあえず色々確認しようか」
     にこにこと笑いながら、類が司を抱き上げる。
    「司くんは、さっきまで何をしていたの?」
    「さっき?」
     至近距離で、類の顔を司が見つめる。
     いつも親にしているのか、反射のように司は、類のほっぺに自分のほっぺをうにゅぅっとくっつけて、「ピアノしてたぞ」と答える。
    「オレ、ねちゃったのかな……?」
     ゆめかな……? とちぃちゃく呟く司の隣で、類は目を細めたまま言葉を発しなくなってしまう。
    「る、類……!」
     焦ったような顔をした寧々が、「立ったまま気絶してる……!」と驚愕した。

    「ここ、ゆーえんち、か?」
     未だ石像のようにフリーズしている類にしっかり抱っこされたまま、司はキョロキョロとあたりを見回す。
    「うんっ! セカイって言ってね、司くんが作ったんだよっ!」
    「えーーっ?!」
     弾むように答えたえむに、力いっぱいの声で司は驚く。
    「あのメリーゴーランドも?!」
    「うんっ!」
    「あのお空のシュポポも?!」
    「そうだよっ!」
    「じゃあっ、じゃあっ、おしばいもある?!」
     興奮したように尋ねてくる司に、その場にいた3人がハッと顔を向けた。
    「「「もちろん!」」」




    「えーー、これから特別講演、『ちっちゃなお客様へ』を始めます!」
     ふんす! と息を吐いたえむが、セカイのホールに響き渡る声で高らかに告げた。
     いつもより柔和な表情で微笑んでいる寧々、「小さい子は何に喜ぶかなあ」と演出道具一式揃えなおしてきた類。
    「司くん、すぅーーっごく可愛いね☆」
     ミクたちも加わって、観客席にちょこんと座る小さな司に、やさしいやさしい演劇が幕を開けた。


    *****

    「すごかった! すっっごかった!! ほんとにお空からペガサスがきた!」

     公演が終わり、大興奮でぴょんぴょん飛び跳ねる司に、他のメンバーは笑顔を隠せない様子でウンウンと頷いていた。

    「司くん、楽しかった?! まだまだお芝居してあげられるよっ!」
     えむも同じようにピョンピョンしながら提案すると、司はぴたっと跳ぶのをやめる。
    「あ、あ、でも……、もうおうち、かえらないと……おるすばんしてなきゃだめなんだ。あのね、さきがびょういんだから、オレはおにいちゃんでげんきだから」
    「あ……、そっかぁ」
     いくばくかのメランコリーさを滲ませた声音で、えむが控えめに笑う。
    「司くんは、たくさんがんばってるんだね」
     えむの言葉に、司は少し顔を俯かせて、ふるふると首を横に振った。

    「じゃあ、司くん、僕たちが司くんに、すごいことを教えてあげるよ」
    「すごいこと?」
     ひとさし指を口元にあてた類が、「ひみつだよ」と司に囁く。
    「司くんはね、大きくなったら、実は僕たちと友達になって、さっきみたいに色んなショーをやるんだよ」
    「えーーっ?! ほんと?! お兄ちゃんたち、おとななのに?! ともだちなんてなれるの?!」
    「なれるさ。ちゃんと司くんも、僕たちとおんなじ大人になるよ」
    「ふふ、類が、ともだちだって」
     皆が小さく笑ったり、うんうんと頷くなか、一番大きな声で喜ぶかと思った司は、ぽそっとした声で呟く。

    「さいごのさいごは、かみさま、おねがいかなえてくれるかな」

     何度お願いしても、咲希は病院に舞い戻る。
     自分は親に頼りにされているし、大事にしてもらっている。
     知っているけれど、ふと幼稚園であったことを話したい時、聞いてくれるひとがいないことは少なくなかった。
     さきはだいじないもうと。
     おれがいっぱいえがおにしてあげたい。
     でも、おれが、わらえないときが、ある。

    「叶うとも」
    「ぜーーったい! 会えるよ!」
    「ちゃんと覚えててよね」

     約束の風船、と、司の小さな手に、3人から風船が手渡される。
     むらさき、ぴんく、みどりいろ。

     ふよふよするそれを持って、「またあおうね!」と笑顔の司が叫ぶと、あたりに明るい光が拡がった。



    「……んん、」

     光が収まると、そこにはいつもの見慣れた座長がいた。

    「司くん、だいじょうぶ?」
     心配げに見下ろしてくる3人を見上げながら、司はぱちぱちと瞬きをした。
     その目じりからきらきらっと小さな涙の粒が落ちる。
    「え、ええっ、司、泣いてるの?」
    「かなしいの?!」
    「……辛い夢だった、かい?」
    「いや……」
     司はゆっくり体を起こすと、類の手を借りて立ち上がる。

    「……すごく、胸が苦しくなる夢を見た気がするが、いやな気持ちじゃないんだ。なんの夢だったか、全く覚えてないが……」

    「……よかった」

    「すまない、オレとしたことが居眠りなど……今何時だ? まだ通して演る時間はあるか?」

     まだドロージーな頭を軽く振ってから背筋を伸ばした司に、3人は顔を見合わせてにっと笑った。


    「「「もちろん!!」」」



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    のくたの諸々倉庫

    MOURNINGその手を取るために必要なこと/類司
    前に書いてたものその1です。支部に上げる予定は今のところないのでここに。
     好きだ、と。
     震える声で告げた瞬間、類は大きく目を見開いた。
    「……君が、僕のことを?」
     小さく頷く。屋上は夕暮れの色に染まり、風も冷たくなり始めている。きっと今大声で歌ったら、遠くまで響くのだろうな──と。玉砕覚悟の告白故か、オレの思考はいつも以上に平静なもので。
     けれど見つめた類の表情は、案の定明るいものではない。まあそうだよな、というか告白なんかした時点で冷静じゃなかったか、などと頭を抱えかけたとき。
    「やり直し」
    「……は?」
     心の底から、意味が分からなかった。
     こいつの思考回路を理解できないのはいつものことだが、まさか告白の返事より先にダメ出しをくらうとは。けれどそんなオレをよそに、口元に手を当てて考え込んだ類はただ、「もう一度、言ってみせてよ」と。
    「なん、でだ」
    「そうだね、うまく伝わらなかった……というのが主な理由かな。思わずその対象を、僕かと訊いてしまうほどには」
    「ばっ……今ここにいるのは、オレとお前だけだろうが……!」
    「分からないよ、僕の頭上をカラスが飛んでいたくらいだ。それにこう見えて僕は臆病でね、君の『好き』と僕の『好き』が食い違っていたらと思う 2116