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    チンチラ可愛いね

    引きこもり生活をしていたい気持ち。
    落書きが楽しい。推しは最高。どこかで社会人して生きてます。

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    ウルコドちゃんの話。
    月に行く君へ の続き。

    月を待つ君へ月から帰還したコドウは、全力で走っていた。少しだけグリダニアへ帰還する時間をもらい、双蛇党の転送網利用券を使い、転送後、マーケットへの道を全力疾走。途中、知り合いとすれ違った気がしたが、ぶつからなかったから良しとする。
    スプリントを使い、リテイナーベルの前。飛び付くように鳴らすと、ララフェルの男性が現れた。

    「お?お帰りコドウ。」

    「……すみませんドドクさん、間違えました。」

    そうだと思ったと愉快そうに笑う彼は、コドウのリテイナーのドドク。正座し謝るコドウを、気にするなと撫でる様子は、どこか父親のような雰囲気がある。

    「ウルシに用だろう?早く呼んでやりな?」

    「誰かに捕まってるんですか?」

    「まあ、うん。先日、大声で通信していたからね。みんな知ってるさ。」

    「??」

    意味ありげに笑うドドクを帰し、改めてリテイナーベルを鳴らす。今度こそ、アウラの男性を呼んだ。

    「ウルシくん!!」

    「な"?!いきなり抱きつくn」

    「ウルシくん、大好き!!」

    「へ?!は??」

    目の前に現れたウルシに飛び付き、腰にしがみつき、コドウは思いきり叫んだ。マーケットに響いた声に、ウルシは完全にフリーズする。そんなウルシを気に止めず、しがみついている腕の力を強め、コドウは言葉を続けた。

    「私ね、ウルシくんのことが、大好き。ずっと一緒にいたい好き。こうやってると、好きって気持ちと、ほっとする気持ちになるの。だから、きっと特別な好きだよ。」

    固まったままのウルシを、コドウは見上げる。驚いて口が開いたまま、ウルシは固まっている。彼の言葉が帰って来ないのではないか。コドウがだんだんと不安になって、腕の力を弛めた。
    その瞬間、ウルシがコドウの肩を掴み、腹から叫んだ。

    「コドウ、その、お帰り!!じゃなくて、いやあってる、あ、俺もコドウが好き!!だ!!よかった、本当に、無事で……。」

    「ウルシく、ん?」

    ウルシの声から勢いが無くなってきた。彼の目も、何だが揺れている気がする。

    「俺の好きな気持ちを使って、コドウが帰ってくるなら……いくらでも、使おうって……。両想いじゃなくても、俺、いいやって……俺……」

    「ん……両、想い?」

    「え?今、俺達は両想いなんじゃねーの?」

    今度はコドウが固まった。真っ白な肌が赤くなっていき、鱗がない部分がほぼ染まる。

    「コドウ?」

    「ひゃい……あ、だめだ。」

    「何が、だめなんだ?」

    「……どきどきが、止まらない。」

    普段の勢いが無くなり、コドウは手で顔を覆った。隠しきれていない首も赤い。どう声をかけたらいいか迷っているウルシが、蹴り上げられるまであと数秒。
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    eyeaifukamaki

    PROGRESS愛をみつける
    ②と③の間のケイside
    タイトルたまに見つけるになってる
    “みつける”が正解です
    ケイ君も深津さん大好きだけど、さぁきたや、ノアにはまだまだ魅力が及ばない、という感じで書いてます。
    これも誤字脱字確認用
    大好きな人がアメリカに来る。その通訳に俺が任命された。爺ちゃんから頼まれて、断る理由はなかった。ずっと憧れてた人。俺の高校時代にバスケで有名な山王工高のキャプテンだった一つ上の深津一成さん。バスケ好きの爺ちゃんのお陰で、俺も漏れなくバスケが好きだ。うちの爺ちゃんは、NBAの凄いプレーを見るよりは日本の高校生が切磋琢磨して頑張る姿が好きらしい。俺は爺ちゃんの娘である俺の母親とアメリカ人の父親の間にできた子だから、基本的にはアメリカに住んでるけど、爺ちゃんの影響と俺自身バスケをやってる事もあって、日本の高校生のプレーを見るのは好きだった。その中でも唯一、プレーは勿論、見た目もドストライクな人がいた。それが深津さんだ。俺はゲイかというとそうではない。好きな子はずっと女の子だった。深津さんは好きという言葉で表現していいのか分からない。最初から手の届かない人で、雲の上の存在。アイドルとかスーパースターを好きになるのと同じ。ファンや推しみたいな、そういう漠然とした感じの好きだった。会えるなんて思ってなかったし、せいぜい試合を見に行って出待ちして、姿が見れたら超ラッキー。話しかけて手を振ってくれたら大喜び。サインをもらえたら昇天するくらいの存在だ。深津さんを初めて見た時は、プレーじゃなく深津さん自身に惹かれた、目を奪われた、釘付けになった。どの言葉もしっくりくるし、当て嵌まる。それからはもう、虜だ。爺ちゃんもどうやらタイプは同じらしい。高校を卒業しても追いかけて、深津さんが大学に入ってすぐに、卒業したらうちの実業団にと既に声をかけていた。気に入ったら行動が早い。条件もあるが良い選手は早い者勝ちだ。アプローチするのは当然。その甲斐あってか、深津さんは爺ちゃんの会社を選んでくれた。深津さんのプレーを間近で見れるようになった俺は、もっと深津さんに心酔していった。一つ上なのになぜかすごく色気があって、でもどこかほっとけない雰囲気も醸し出していて、それがまた堪らない。深津さんのアメリカ行きの話が出て通訳を任された時は、そんなに長くない人生だけど、生きてきて一番喜んだ瞬間だった。こんな事があるなんて。爺ちゃんがお偉いさんでよかった。爺ちゃんの孫でよかった。俺は深津さんとは面識がない。ただ俺が一方的に心酔してるだけ。だから、深津さんの語尾がピョンというのも爺ちゃんから聞いた。深津さんは高校の時
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