怪文書大王は「ネガティブエネルギーの特異点」という原作設定から、星雲のなかに突如として発生した生命体なんじゃないかと妄想しています。
親や家族、一族といった存在はおらず、急にポンと誕生し、ずっと一人だったのかもしれません。
孤独に過ごす中で漫画に出会い、自分を慰めるために漫画を描きはじめ、そのうち「誰かに読んでもらいたい」という気持ちが芽生え、旅に出ることにしたのではないでしょうか。一人は寂しいもんね。分裂できるようになったのも、話し相手を求めてのことだったりして……。創造主オーティスがカルトゥマータを作ったけれど、ラッシュデュエルが忘れられなかったように、自分じゃない生きた誰かの存在を求めていたのかもしれません。(先生が旅立とうとしたのと同時期だったりしたら熱いかも)
「宇宙さん」は大王なりに家族を想像して描いた作品で、その設定やキャラが宇宙にとっては斬新で捨てがたく、どこかの編集部の目にとまったのだったりして。でも、少しでも落ち込むといろんなものを消滅させてしまったり、漫画を見せれば氷漬けにしてしまう体質のせいで腫れ物のように扱われ、真に人と関わることができず、そのせいで面白い漫画を描けなかったのかもしれません。
大王自身も、自分が落ち込んだりつらい思いをするのを避けたがっていて、自分にとって不都合なことは見ないふりをしたまま幾万年も過ごしてしまったのかも。
友好的で温厚で、悪意などまったくないのに、周りからきちんと理解されず扱われてきた大王は本当に気の毒だなあ……ズウィージョウに色々言われて辛かっただろうけど、ユウディアスと戦うことができてよかったですね。
その後「ヘボ漫画大王」と言われてもムム……とするだけでネガティブエネルギーを放出しなくなっていたり、エポックのことで怒っていても理性を保っていたりと成長している描写があったのが嬉しいです。
新人賞に出した漫画、良い結果が出るといいですね、大王さま……!