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    現代の鬼たち。人も食うが普通に料理も食べるとんでも設定。

    無猗窩+童磨

    【私信】
    亜乃さんへ
    返品不可です。

    【サイゼでご飯を食べる鬼】


    「いらっしゃいませ!お客様は三名様で宜しかったですか?お席にご案内致しますっ」

    元気な女性店員の案内で奥のボックス席へと案内される。

    「猗窩座、いつもの」

    席に着くなり向かいに座わりメニューを開いた猗窩座へ声を掛ける無惨。

    「はい。無惨様、本日プチフォッカは如何致しますか?」

    「セットではない方。あぁ、ドリンクバーも今日は頼もう」

    「畏まりました」

    猗窩座はメニューに書かれた番号を注文の紙に記入していく。

    「猗窩座殿、何を頼んだんだい?」

    そう声を掛けたのは猗窩座の隣に座った童磨。

    「見れば分かるだろ」

    「分からないから聞いてるの」

    猗窩座は小さく舌打ちしてから、メニューを指指して行く。

    「ふーん、小エビのサラダに、エスカルゴのオーブン焼き、プチフォッカ、ポップコーンシュリンプ?それ二皿だけど良いのかい?」

    「俺と無惨様でひと皿ずつだからな」

    「へぇ。フリウリ風フリコとミラノ風ドリアにタラコソースシシリー風か。結構頼むんだね。って、ポップコーンって、無…」

    童磨は最後まで言い切る事無く、猗窩座と無惨の一撃を受け頭部と上半身に受けその部分が消滅する。

    「無惨様、最初はこの様で?」

    「あぁ、問題ない」

    「はっ!…童磨そこの呼び出しボタン押せ」

    「えー、俺まだ注文してない。っていうか、猗窩座殿、俺の方が上だよ?命令しな…」

    「童磨、押せ」

    「はーい、無惨様」

    瞬時に体を再生し、己の隣にあるスタッフ呼び出しボタンを押す。
    ピンポーンと軽快な音と、間髪入れすに女性スタッフの「はーい、今お伺いに向かいまーす」の声が聞こえてくる。

    「童磨よ、スタッフが来る前にお前のその血、どうにかしろ。見苦しい」

    無惨は壁に掛かったままの童磨の血に視線だけやり、猗窩座と話し出す。

    「ねー、俺だけ対応酷くない?猗窩座殿は無惨様と仲良いし、嫉妬しちゃいそう」

    童磨は持っていた鉄扇を壁に向かって軽く扇ぎ、血を凍らせ剥がしていく。
    剥がし終えたのと同時に先程この席まで案内した女性スタッフが現れる。

    「ご注文お決まりですか?」

    「あぁ。これを頼む」

    「畏まりました」

    スタッフは注文表を確認しながら打ち込み、猗窩座は注文ミスがないか黙って聞いている。

    「あ、お姉さん、これも追加で」

    童磨いつの間にか書いてた注文表をスタッフに差し出す。

    「確認しますね。追加分がムール貝のガーリック焼き、チーズたっぷりミラノ風ドリアとセットのドリンクバーで宜しかったですか?」

    「うんうん、それで大丈夫。宜しくね!」

    「それでは、ドリンクバーはあちらレジの向こうになります」

    そう言ってスタッフは居なくなる。

    「飲み物を取ってこよう。猗窩座は烏龍茶で良いのか?」

    「はい、無惨様にお席を立たせるなど」

    「良い。気にするな」

    「はっ」

    無惨は音もなく席を立ち、ドリンクバーへと向かった。

    「ねーねー、猗窩座殿と無惨様はいつからこの店に仲良く来る間柄になったの?つい数十年前まではそんな事なかったに」

    「………」

    童磨の質問に眉を動かすことも無く黙る猗窩座。

    「待たせたな。烏龍茶だ」

    「ありがとうございます。無惨様」

    無惨は手に持っていた烏龍茶の入ったグラスを猗窩座の前に置き、ついでとばかりストローも差し出す。

    「童磨、お前は珈琲で良いな。砂糖など欲しければ自分で取りに行け」

    席に座り、無惨は持ってきた烏龍茶を一口飲む。

    「ありがとうございますっ!無惨様っ!この珈琲、有難く飲ませていただきます」

    「煩い」

    「ひどっ!」

    それから暫く…主に童磨がだが…話して料理を待つ。

    「お待たせしました。ポップコーンシュリンプとエスカルゴのオーブン焼き、オマール貝のガーリック焼き、プチフォッカになります」

    手早く料理を置き並べるスタッフ。

    「エスカルゴとオマール貝は熱くなっておりますので、お気を付け下さい」

    失礼します、とスタッフが離れると共に、カトラリーからフォークを無惨に差し出す猗窩座。
    無惨は黙ってフォークを受け取ると、己の前に置かれたエスカルゴにフォーク突き刺しそのまま口へ運ぶ。
    咀嚼をする内、うっすらと表情が緩む。猗窩座はそれを見届けてから、ポップコーンシュリンプへフォークを突き刺し、口へ運ぶ。
    口の中のエスカルゴを飲み込んだ無惨は、そのままプチフォッカに手を伸ばし、半分に割ると、中に空洞を作り、食べ終えてオリーブオイルと共に煮込まれたのを付属のティースプーンで掬い取り、プチフォッカの先程作った空洞へ入れ口に入れる。

    「ほぅ、これはなかなか。猗窩座、お前も食ってみろ」

    同じ様に作り、猗窩座の口元へ運ぶ無惨。

    「っ、む、無惨様、お気持ちは嬉しいのですが」

    「猗窩座…」

    「あ、有難くいただきますっ」

    猗窩座は差し出されたプチフォッカを口に含むとそのまま咀嚼する。

    「どうだ?」

    「は、はい。美味しいです」

    「そうだろう」

    ふふん、と笑い残りエスカルゴ食べて行く無惨。
    そんな猗窩座と無惨の様子をオマール貝を熱そうな素振りも見せず食べていた童磨。

    「ねぇ、猗窩座殿、俺の存在忘れてない?ねぇ?…ねぇってば?」

    「……………………」

    すぐ隣で騒ぐ童磨を無視し、ポップコーンシュリンプを食べて行く猗窩座。

    「もしかして無惨様との折角のデートに着いて来たのを怒ってるの?」

    その瞬間猗窩座が握ってきたフォークは形を変え、以後フォークとしての機能はしなくなった。

    「俺だって無惨様とお食事したいのに、猗窩座殿だけいつも狡い…むぐっ」

    猗窩座は口を尖らせ騒ぐ童磨に舌打ちをし、替えのフォークで己のポップコーンシュリンプを刺すとそのまま童磨の口に入れ黙らせる。

    「うへぇ、俺エビ嫌いなの知ってるのに…」

    涙目になりながらも咀嚼し、飲み込むのと同時に残りのオマール貝を食べる童磨。

    「お待たせしました。小エビのサラダとフリウリ風フリコ、タラコソースシシリー風、チーズミラノ風ドリアになります。フリコとドリアはお熱くなっておりますので、お気を付けください。空いた皿はお下げしても宜しいですか?」

    「あぁ、この皿も頼む」

    いつの間にかポップコーンシュリンプも食べ終えてた無惨がスタッフに空になった皿を差し出す。


    「猗窩座殿…それ本当に食べ切れるの?」

    猗窩座の目の前に置かれたフリウリ風フリコとタラコソースシシリー風を見た童磨は驚きと感心を込めて言葉を発する。

    「騒ぐな、童磨。猗窩座は体が資本なんだ食べて当然だろう」

    無惨がそう言いながらドリアを食べて行く無惨。
    猗窩座はフォークに麺を巻き付け大口で頬張り、咀嚼後フリコを食べてと、忙しく手と口を動かしている。

    「お待たせしました。チーズたっぷりミラノ風ドリアになります。熱いですので気を付けて下さい。ご注文は以上で揃いましたでしょうか?」

    「はーい、全部だよ」

    「ではごゆっくりとお過ごし下さい」

    一度お辞儀をし去っていくスタッフ。

    「美味しそ。無惨様が頼まれてるの見たら俺も食べたくなって。いただいまーす」

    童磨は血鬼術を使い一瞬にして食べやすい温度まで下げてからゆっくりとスプーンを動かす。

    「ん、美味しい。やっぱり無惨様や猗窩座殿と食べるご飯は美味しいね。これが人間ならもっと良かったのに」

    「猗窩座、あれは頼むのか?」

    「いえ、本日は…」

    最後のひと口を食べ終えた猗窩座に、こちらも残り少なくなった無惨が追加注文するか聞いてくる。

    「え?なになに?何か頼むの?凄いね猗窩座殿」

    人間以外は意外と食の細い童磨はまだ半分以上残っているドリアにスプーン突き立てている。

    「本日はもう大丈夫です」

    「そうか。ならば行くぞ」

    最後のひと口を口に入れた無惨は、ビニールに入ったおしぼりで口を拭くとそのまま席を立ち、そのすぐ後を猗窩座が追う。

    「あぁ、童磨。此処の支払いは任せた。猗窩座との逢い引きを邪魔したのだ。良いな?」

    こめかみに血管を浮かせ瞳孔を縦に細くして無惨は童磨を見る。

    「行くぞ猗窩座。食べ足りないだろう。人間を用意してやる」

    「っ、ありがとうございます、無惨様」

    そう言って二人は店から出ていく。



    「…えー、どうしよう。俺お金持ってないんだけど…。鳴女ちゃーん、お金貸してー」

    童磨は虚空に向かい助けを求めると、ベンッと一度琵琶の鳴る音が響き、1枚の紙幣が降って来たのであった。
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    DONE現代の鬼たち。人も食うが普通に料理も食べるとんでも設定。

    無猗窩+童磨

    【私信】
    亜乃さんへ
    返品不可です。
    【サイゼでご飯を食べる鬼】


    「いらっしゃいませ!お客様は三名様で宜しかったですか?お席にご案内致しますっ」

    元気な女性店員の案内で奥のボックス席へと案内される。

    「猗窩座、いつもの」

    席に着くなり向かいに座わりメニューを開いた猗窩座へ声を掛ける無惨。

    「はい。無惨様、本日プチフォッカは如何致しますか?」

    「セットではない方。あぁ、ドリンクバーも今日は頼もう」

    「畏まりました」

    猗窩座はメニューに書かれた番号を注文の紙に記入していく。

    「猗窩座殿、何を頼んだんだい?」

    そう声を掛けたのは猗窩座の隣に座った童磨。

    「見れば分かるだろ」

    「分からないから聞いてるの」

    猗窩座は小さく舌打ちしてから、メニューを指指して行く。

    「ふーん、小エビのサラダに、エスカルゴのオーブン焼き、プチフォッカ、ポップコーンシュリンプ?それ二皿だけど良いのかい?」

    「俺と無惨様でひと皿ずつだからな」

    「へぇ。フリウリ風フリコとミラノ風ドリアにタラコソースシシリー風か。結構頼むんだね。って、ポップコーンって、無…」

    童磨は最後まで言い切る事無く、猗窩座と無惨の一撃を受け頭部と上半身 3532

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    DONE杏千は『どちらかが相手を拘束しないと出られない部屋』に入ってしまいました。60分以内に実行してください。

    過去作品だけど、ポイピクでテキスト(小説)も載せられるのに気付いたので、試しに。
    「兄上…ここは?」

    「うむ…鬼の血鬼術…の中の様だな!!」

    珍しく非番の杏寿郎は弟の千寿郎を連れ、隊士内で話題となっていたうどん屋へ行く途中、街中であるにも関わらず鬼と遭遇してしまい、直ぐ様首を斬り落としたものの鬼の最期の力で血鬼術に閉じ込められてしまった

    「柱として、兄として、弟を巻き込むとは、穴があったら入りたい!!」

    「兄上、千は大丈夫ですので、何もそこまで仰らなくても…。それにしても奇妙な血鬼術ですね」

    「あぁ、俺もこの様なのは初めて経験した。結界…と言う奴か。成程な、この力が有れば街中に隠れてたとしても見付けることは難しい!!」

    一見しただけで冷静に状況分析をする杏寿郎を見て「流石は兄上です」と見蕩れる千寿郎。

    「扉も…窓も見当たらぬか。千寿郎、少し下がってなさい」

    「はい!」

    兄に言われ部屋の端まで行く千寿郎。それを見て己の日輪刀を抜き、近くの壁へ技を放つも傷ひとつ付かない。

    「…ふぅ、無理だな!」

    「兄上、矢張りあの壁に書かれてるような事をしないと出れないのでしょうか…」

    ちらりと天井近くに掲げられてる【どちらかが相手を拘束しないと出られない部屋】 951

    recommended works

    sena

    DONE呉秋さんの素敵な結婚❤杏千ちゃん絵に悶絶し、意味の分からない話を書いてしまった😄(何故なのか)

    とりあえず勢いで書いたので、支部に上げる頃にはもうちょい加筆修正(+設定)したい。
    何がどうなったか不明ですが、杏千(+愈+珠)という謎メンバーです。多分杏千ちゃんパートより二人のパートの方が長い。正直タイトルは思いつかなかったのですが、愛だけは込めました!
    Look at me!赤と白のタキシードに身を包み、鏡の前に立ってみる。…やっぱり、こっちの方がいいかな。元々宛がわれていた白のネクタイを外し、候補の一つとして用意されていた蝶ネクタイに手を伸ばした。

    「…うん、これにしよう」

    白も悪くないけど、この紅白のタキシードには赤い蝶ネクタイの方が合っている気がする。初めて身に付ける蝶ネクタイに悪戦苦闘しながらも、何とか結び終えたリボンは少し不格好だ。…人のネクタイを結ぶのは得意なんだけどな。若干歪んだリボンを直しながら、毎朝の光景を思い出して、僕は鏡越しに笑ってしまった。

    ――さて、話は数十分前に遡る。
    折角の休日だからとドライブに出掛けた僕たち兄弟は、都心から少し離れたこの場所を訪れていた。広大な土地に慎ましく建てられた建物は、兄曰く『写真館』らしい。そして殆ど説明のないまま車は止められ、僕が状況を飲み込めずにぽかんと呆ける中、兄が笑ってシートベルトを外してくれた。ほら、と優しく手を伸ばされ、掌にそっと手を重ねる。幼い頃から何度も繰り返された、僕たちの儀式みたいなもの。キリッと上がった眉と目尻が少しだけ下がって、重ねた掌を柔く握られる。そしてそのまま立たせてもらい、僕たちは少し離れた場所にある写真館へと歩き出した。
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