待つと言うことは、これまでずっと苦しいことだった。
会いたい会いたいと願ってもずっと叶わなかった。行方知れずのままの三年間。
一度だって忘れたことはない。忘れたくなんかなかった。
最後に聞いたわかったという電話越しの声が耳にこびりついている。私を呼ぶ声を忘れていない。目線の高さも表情も全部覚えてる。
けれど最後にみんなで一緒に撮った写真を眺める度寂しくなる。
私もみんなも変わっている。君と一緒に映る写真の私から、今の私は少しずつ離れていく。みんなも、写真の中の姿と今は変わっていってる。けれど、私が知る君は、写真の中の君のまま、いつだって寸分変わらず同じ姿でいる。
今はどんな声をしているのだろう。どんな姿なんだろう。どんな表情をしているのだろう?無事でいるんだろうか?
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