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    たまさぶろーー

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    たまさぶろーー

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    アタリブックセンター開催ありがとうございます!
    30年後ロド(付き合って無い)が会話の中で気付く話。当初は鍵付きにするつもりでしたが
    えちはないのでパスも制限もかけてませーーん

    30年もかかって辿り着く話。「お前いつまでここにいるつもりだ?」


    急にそう言われて私は目を見開いた
    今更そんなことを言われると思わなかったからだ

    私がここに住み始めて30年余り。
    最初の数年こそは「出ていけ」「追
    い出す」なんて言われていたものの、そんなことも言われることもなくなって30年過ぎた


    若造……まぁすっかりと見た目はオッサンになってしまったけども、私から見たら50歳なんてまだまだ若造だ……
    そんな若造もそのうち恋人でも出来て、結婚でもするのかと思っていた
    そうなればここを出ていくのも吝かではないなと思っていたのにも関わらず
    10年経とうが20年経とうがそんな気配はなく、 あっという間の30年だ

    とはいえ人間の寿命とは存外短い
    私の4分の1も生きていない若造は全盛期というものはとうに越え、中年……いや老年と呼んでも良いぐらいの年齢に差し掛かっていた
    (確か40歳で初老というらしい)

    「出て行って欲しいのかね?」
    今更、そう今更だ
    「別に……そういうつもりで聞いた訳じゃねぇよ」
    彼が目を伏せてポツリと呟く
    「じゃあどういうつもりだったんだ?」
    「俺もたぶんあと10年もすりゃ退治人は引退だ」
    「そうだろうね」
    彼の先達も引退して現役を退いた人が増えた
    「そんでどんどん動けなくなって自分で自分のことがなにも出来なくなっていく」
    「今も自分のこと自分で出来てないぞ」

    ──────────デュクシっ!

    「殺した」

    ──────────スナァァァァッ

    間違ったことは言ったつもりはないけど彼の拳が私を塵にした
    「そういうことじゃねぇよ!まぁ結局俺もこの年齢まで独り身だったわけだが、今後もそういう予定はねぇ」
    「魔法使い通り越して大魔法使いになってしまったわけだしね」
    「うるせぇ」

    ──────────ドムっ!スナァァァァ!

    再生したばかりの身体は再び塵へ
    「とりあえず、引退した俺に待ってるのは孤独な隠居生活だけだってこと」
    「私とジョン、メビヤツもキンデメもいるじゃないか?」
    「………………」
    彼の目が見開く
    老いても尚美しく輝くアイスブルーが私を見つめた
    「…………いてくれるのか?」
    「え?いちゃダメだった?」
    さっきから彼が言いたいことがわからない。

    だってそうじゃないか?
    彼が恋人も作らないし結婚もしないと言うなら私に出ていく理由なんてありはしないのに
    「でも、さっきも言ったけど自分のことすらできなくなって」
    「今だってできないじゃないか?」
    「そういうできないじゃねぇよ、歩くこともままならなくなったり、1人で食えなくなったりするんだぞ」
    「だから私がいてやるんだろ?まぁ君を支えて歩くのは貧弱な私にはキツイかもしれないけれど、どんな君になっても最期までそばにいるよ?」
    「……………………なんでそこまで」
    なんで?なんでだろうか
    あまり深く考えたことはない
    ただそうするのを私は当たり前だと思っている

    彼が私なしで生きられないなんて
    それはそれは幸せじゃないか?

    「難しく考える必要はないさ、私が君の傍にいたいだけだ」
    そう、きっとただそれだけのことだ
    今までも
    これから先も
    「私は自分がやりたいと思うことしかしないし、いたいと思う場所にしかいない。」
    「俺が退治人辞めてロナ戦書くのを辞めても?」
    「心配しなくとも君の寿命の尽きるまで一緒にいてあげるよ、ねぇジョン?」
    傍にいた私の使い魔の頭を撫でると
    もちろんといわんばかりにヌーと鳴いた

    「なぁ」
    「まだ何かあるのか?」
    「…………吸血鬼ってどうやったらなれる?」
    「…………………………は?」
    何を言われたのか理解できなかった?

    なんだって?こいつはいま何かとんでもない事口走らなかったか?
    「いや………なんかお前とずっと生きて行きたいって……おもっ…………」
    言葉を詰まらせたかも思うとボロボロと泣き始めてしまった
    「お前がっ……いつ出ていってもおかしくないって…………急にそう思ったんだ……」
    手で涙を拭いながらポツリポツリと声を出す
    「でも……ずっとここにいるから……いてくれたから……もう今更出ていかれたらって怖くて…………でもお前は当たり前みたいに俺と居てくれるって…………言うから……」
    本当にこの男は……幾つになっても子供のように泣くんだな……そう思いながら白髪混じりになってしまった彼の銀の髪に手を伸ばす
    ふわりとしたその頭をゆっくりと撫でた
    あぁ本当にいくら一緒にいても本当に飽きない
    そうしてしばらく撫でていると彼の熱い手が私の手を掴んだ
    ゆっくりとその手を自分の胸元へひきよせる


    「人生の半分以上をお前と生きてきたんだし、だからこれからも一緒にいたいやつといたい場所でずっと暮らしてぇなって思ってたんだ……」
    真っ直ぐな視線を向けられた



    「君は自分が何を言ってるのかわかってるのかね?」
    「何をってなんだよ」
    「そんなの……………………まるで……プロポーズじゃないか…………」
    「へ?」
    もう少し冷静に告げるつもりが私の顔に熱が籠るのがわかる
    赤面した顔を見せたくなくて私は掴まれていない方の手で自分の顔を隠した
    ロナルドくんの顔もどんどん朱に染まっていく


    「えっと…………その………………ドラ公?」
    「……………………な、……何かね?」
    恐る恐る目だけを向けると彼の潤んだ瞳も私を見ていた



    ……………………
    …………………
    …………

    暫く見つめあったまま部屋には沈黙だけが流れる

    触れた手だけがやたらと熱を帯びていて熱くてたまらない
    火傷してしまいそうだな……そんなことを考えていた
    「俺と…………この先もずっと一緒にいて」
    「もう一声」
    「え!?あ……えと………………え!?」
    「君はなんで私と一緒にいたいの?」
    「……それは………………」
    その、答えが聞けない限りは私は頷けない

    ずっといてやるつもりではあるけども
    それを有限とするか永遠とするかは彼の言葉次第だと思った

    「俺は………………お前が好きなのか?」
    「この後に及んで疑問形か!っえ!?」
    グイッと握られたままだった手を引き寄せられた
    倒れるかと思った身体は彼の腕に抱きとめられている
    「…………おい!若造!」
    「若造じゃねぇわ……」
    グッと私が死なない程度の強さで私の腰に手が回されていた
    彼は私の肩口に顔を埋めている
    「じゃあオッサン」
    「なんかそれも傷つく」
    「ロナルドくん」
    「…………うん」
    「ちゃんと言葉にしてくれ」


    「……………………すき」


    微かに聞こえるぐらいの声量で告げられる
    私はそっと自分の腕を彼の腰に回す

    「………………うん」
    ジョンが視界の端でゆっくりと移動するのが見えた
    あぁ気を使ってくれているんだろうな……明日はパンケーキをたくさん焼いてあげないとな……
    それにしても

    「ずいぶんと遠回りしたもんだね」
    「近くにいたのにな」
    「近くにいすぎたからかな?」


    答えはずっとあったはずなのに
    そう思う
    そばに居るのが当たり前すぎて
    これからもそばにいることが疑問にも思えないぐらい当たり前のことで
    だからこそ簡単な答えが見つからなかった


    触れた身体が熱くてたまらない
    「オッサン臭い…………」
    「あ?」
    「でも嫌いじゃない」
    「そっか」
    どれぐらいそうやって抱き合っていたのだろう
    彼の指先は私の髪の毛に触れ
    ゆっくりと弄ぶようにくるくると指先にまきつけたりしてる
    「俺この髪の毛好き」
    指先にまきつけた髪の毛に軽く唇が触れた
    「……本人より先に髪の毛にキスとは何事だ?」
    「していいの?」
    「いちいち許可を取るな童貞オッサン!…………んっ」
    顔を上に向けられたかと思えば熱い唇が重ねられた
    私の後頭部は彼の手でガッチリと固定されている
    「んっ……ふっぅ…………」
    舌先が私の唇をなぞり薄く唇を開くと彼の舌が私の中に侵入してきた
    途端に広がる血液の味
    「いでぇ…………」
    彼の唇が離される
    舌先で私の牙に触れてしまったせいだ
    微かに切れてしまったそこからは薄く血が滲んでいた……
    「下手くそ」
    「仕方ねぇだろ……童貞オッサンなんだからよ」

    「ねぇ……それちょうだい」
    私は血が滲む舌先にゆっくりと自分の舌を伸ばした
    舌先だけを触れ合い
    ペロリと滲む血を舐めとる

    「くどくねぇ?」
    「そりゃ若い男の血ならくどいだろうけど君もうオッサンだしね」
    「傷つくわ」
    「まぁ山崎さんほどじゃないけども」
    「誰だよ山崎」
    「私が30年端正込めただけあってなかなかに上質な血液だと思うよ」
    「だから誰だよ山崎」
    「なんか雰囲気台無しじゃないか?」
    「お前のせいじゃねぇのか?誰だよ山崎」
    「まぁ今日はこのぐらいにしておくか……」
    せっかく2人きりではあるけども

    「これからもずっと私と居てくれるのだろう?」
    「山崎より俺の血飲めよ」
    「いつまで山崎さんに拘ってんだ?アホ造」
    「だって気になるじゃんか!」
    「まぁこれからゆっくり教えてあげるよ……だって君は吸血鬼になるんだろう?山崎さんのお世話になるかもしれないじゃないか」
    「だから誰だよ山崎ぃぃぃぃぃ!!!!!!」
    クスクスと笑いながら彼の腕からするりと逃れる

    「なぁ……」
    「なんだね?まだ山崎さんが気になるのかい?」
    「山崎はもうどうでもいいんだよ!」
    「さっきあんなに聞いてたくせに……」

    「お前…………誤魔化そうとしてるよな」

    ──────────ギクリ
    身体が跳ねた
    「お前も俺になにか言わなきゃダメなんじゃねぇのか?」
    「う………………ぐぅ……」
    私は歯を食いしばる
    「俺はちゃんと言葉にしたからな」
    クソぅ……五歳児相手だから誤魔化せると思ったのに……

    仕方ない

    私はふぅ……と息をはいた
    彼の目を真っ直ぐに見つめる

    「好きだよ、愛しい昼の子、きみが宵の闇に落ちても、変わらず愛し続けるよ」

    「──────────っ!!!!」
    途端に真っ赤になったロナルドくんはキンデメのように口をパクパクとさせていた
    そんな彼が面白くてクスクスと笑った

    30年掛けて積み重ねてきた想いは
    一生かけて責任を取ってもらおうと
    そう決めながら

    彼の頬な手を伸ばしそっと唇を重ねた











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