あなたが欲しい ダブルセンターとしての仕事の帰り道、あまりにもうまくいっていたから、きっとテンションがおかしくなっていた。
「なあなあ、俺っち達相性いいみてぇだからさ」
つきあわねえか。
夜道に抱き寄せられて、耳元でささやかれた。
俺もとっても気分がよかったからつい、
「いいですよ」
なんて返事をした。
最初はめんどくさい奴だと思って、夏の騒動が済めばすぐに離脱するからそんなに深くは入れ込まない予定だったのに。
「お前はどうしたい」
「メルメルそれいーな」
なんて、事あるごとに認めてほめてくれるから。いつのまにか天城の隣が居場所になっていた。
メンバーとして、共犯者としての情にほのかな思慕が混ざるのに時間はかからなかったのです。
984