寒さを理由にアーケード街に飾られてる装飾の光が、陽の落ちかけてる暗がりの道を照らし、そこに群がってる雑踏を避けながら
「シュウ、大丈夫?」
「うん、はぐれてごめんね」
「ううん、俺こそごめん!」
2人は、今夜皆で行うクリスマスパーティーの買い出しに来ていた。
だがやはり、イベント事はどこも混んでしまう。
なるべく人通りが少ない所を、と選んだものの皆考えは一緒のようで
つい先程、またシュウとはぐれてしまったルカは
やっと合流したシュウに「行こう」と笑い、来た時よりも漸く人が少なくなった道を進んでいく。
「今日、やっぱりすごく冷えるね」
「ほんとだね。シュウ、平気?」
「うん、今のところ大丈夫だよ」
鼻を少し赤くしながら、笑って答える。
2873