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    はにこん

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    らくがきまとめよう。

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    はにこん

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    ぼちぼち書いてた🍓逆行小説ネタです。

    #ガンマ1号
    Gamma 1

    逆行1号ネタ プロローグのみワンクッション!

    ・2号が復活できなかった世界線の1号がスパヒロ本編前の時間まで逆行する話
    ・1号はヘド博士を看取った後、ガンマシリーズ(3号や4号)に未来を託して機能停止した。
    ・1号が頑張るお話と愛され総受けになる話にしたい(ニゴイチメイン)
    ・スパヒロはエイジ782(ウ。キ調べ)設定


    ※前説明書くの下手くそ人間なので他にも書くことあるだろうけどとりあえずなんでもオッケーな方はご覧ください。






















    宇宙を優しく照らす青い星を見下ろしながら、1号はメモリーにある2号の映像を流した。何度も何度も再生された映像は時々ノイズが走り2号の体を遮るが、1号と呼ぶ声と笑顔はとても綺麗に流れていく。最後のメモリーを再生し終えた後、再び青い星を愛おしそうに見下ろした。

    あれから長い月日が経った。ずっとそばに仕えてきたヘドの最期を見届け、これから先の未来を守ることを継続機である3号たちに託し、1号は外気圏を越えた先の宇宙空間に漂いながら、自分の機能停止……つまり、人生に幕を閉じようとしていた。

    人造人間が機能を停止した先は何もない。

    無である。

    そう証明されたのは、セルマックスの闘いから1年経った日、ブルマ達が集めてくれたドラゴンボールに願いを伝えた時に確定したのだ。2号は、生き返らなかったのだ。魂を持たぬ存在だったから。

    「……………」

    その時のヘドの落ち込みようはとてつもなかった。1号も僅かな希望が打ち砕かれ、顔には出ないが人工頭脳がしばらく正常に動かすことができなかったほどだ。だが、ピッコロのとある言葉のおかげで、ヘドと1号は悲しみに押しつぶされそうになりながらも、寄り添い励まされて前を向いて生きてきた。

    1号はその後もヒーローとして街を守り、時に孫悟空達と強大な敵から地球を守り続けてきた。ガンマと仲間達がいれば地球は平和だった。………それでも1号は、あることを決めていたのだ。
    それはヘドの死後、自分の終わりを決めたいと思っていたことだった。
    人造人間であるガンマは身が滅ぼされるかメンテナンスを継続しないかで終わりを迎えるが、1号は自分の終わるべき時をすでに決めていたのだ。

    それが、今だった。


    「……………」

    人造人間はどこにも逝かない。
    だけども、
    1号は今、死を迎えることに安堵を感じていたのだ。3号や4号にこれからの未来を託すことができたことと、かつての仲間達の子孫は今も平和に生きていることに、自分の使命は終わったと感じていたのだ。そして終わるならこの宇宙空間で遂げたかった。

    「…………2号」

    ずっと大切に持っていた青いマントの切れ端と、自分の赤いマントの端を強く結びつける。今度こそ離れないようにと、強く強く結んで抱きしめる。

    「…………叶うなら、もう一度、もう一度お前に会いたい………」


    叶わぬ願いだが、ずっと願わずにはいられなかった。青い空を見上げるたび、果てしなく続く海の青を見つめるたび、そしてふと右隣を見てしまうたび、恋しくて気持ちが溢れていた。

    「2号……」


    おまえを、あいしてる。
    ずっと、ずっと。

    あの時伝えられなかった思いを胸に、身体は光となって崩れ始める。
    1号はこれで、何も残らずどこにも行けずその生を終える。
    それでも彼は、最後の最後まで願い続ける。

    2号に会いたいと願い続けたその命は、とうとう光の粒となって消えていった。


    1人のヒーローが消えた宇宙空間で、固く結ばれた赤と青のマントの切れ端は当てもなく宙を泳ぎ続けている。それはまるで大きな翼を持つ蝶のように。地球から離れてどこまでもどこまでも、まるで新たな冒険の始まりかのように楽しそうに飛び立っていった。






    これで、スーパーヒーローのお話は、おしまい。




















    [機体NO.1
    人工頭脳:正常
    視覚ユニット、正常
    人格プログラム、異常なし
    戦闘プログラム、インストール 完了…]


    電子視界に規則正しい文字が次々と流れて刻まれていく。すべての正常を確認し、丸い小窓からみたことのある部屋の一部が映し出された。

    「ーーーーーーー」

    ここは、どこだ?


    [ガンマ1号、起動]


    理解できないままの1号を置いて、小窓が付いている扉が目の前でゆっくりと開かれる。白い煙が地を漂い外の世界へ流れていくのを見つめながら、1号はまだその場から動けずにいた。
    しかし、懐かしい声によって彼は目覚める。

    「おはよう、ガンマ1号。こっちにおいで」

    「ーーーー…」

    名を呼ばれた1号はカプセルから一歩前に出て外の世界に踏み入れる。視界にはかつて所属していたレッドリボン軍のメインルームが広がっていた。そして、今自分を呼んだ声の主が目の前に立っている。

    「初めまして、ガンマ1号!僕はヘド。キミを造った超天才博士さ!」

    「ヘド、博士……」

    「コンピュータは異常なしと言っていたけど、どうだい?問題を感じるところは……」


    ヘドの言葉が途中で語尾が小さくなり消えていく。1号が突然彼の前に跪き、彼を抱きしめたからだ。


    「い、1号……?どうしたんだ??」
    「…………はかせ、はかせ…!」

    1号は目の前にいるヘドを抱きしめたまま、嗚咽を堪えるように体を震わせていた。人造人間は涙を流さないが、ヘドは1号がまるで泣くのを堪えているようにも見えていた。

    「ここは、天国という所ですか……?それとも、夢ですか?私は……」
    「ちょちょ……!どうしたんだいガンマ!?どこか悪いところでもあるのか!?」
    「…………いえ、失礼いたしました。博士に会えたことがとても嬉しくて……その、つい」

    申し訳ありませんと少し名残惜しそうに離れた1号を、ヘドは心配そうに見上げていたが1号の言葉を聞き入れそれ以上は聞かなかった。

    「……そうか。大丈夫ならよかった。僕もキミに会えて嬉しいよ!今日からキミは悪を倒すスーパーヒーローだ!そうそう!キミのヒーロースーツを用意したんだ!早速着てみてよ!」




    〜1号side〜

    私のヒーロースーツが仕舞われているであろうロッカーに向かう博士の背中を見つめていたが、まだこの状況を把握できず私は混乱していた。だってこんなのありえなかった。
    私は機能を停止させ、宇宙空間で消滅したはずだった。
    それなのに、私の体は動いていて、目の前には若き頃のヘド博士がいる。あたりを見渡すと、やはりあの頃のレッドリボン軍のメインルームの中だった。

    「はい、1号。これがキミのスーツだよ」
    「!」

    綺麗に畳まれた黄色のスーツに、黒い手袋、ブーツ、
    そして、赤いマントが上に乗せられていた。

    「……ありがとう、ごさいます」

    皺ひとつない真新しさが、私が予測したありえない事実を物語るようだ。間違い無いのだろうか?
    結論がつけずに悩みながらスーツに着替え終えた時、メインルームに大きな男と小柄の男が入ってきた。

    「Dr.ヘド。例の進捗はどうだ?」
    「なんだアンタか。悪いけど、その話はあとあと!今忙しいんだから」
    「……!」

    あれは、マゼンタ総帥とカーマイン…!
    やはりあの時の姿のままであるということは、つまり、

    「キミの趣味で作っているヒーローより、我々の計画に必要な物に努力を費やして欲しいものだ」
    「宇宙最強の人造人間を作ることも協力範囲だったはずだよ」
    「ふん!…で、それを見るに完成させたのか?宇宙最強のヒーローとやらを」
    「もちろんさ!これから戦闘プログラムの計測、修正、学習AIによる戦闘シュミレーションを重ねてさらに強くなるんだ!」

    嬉しそうに話す博士と総帥が話している間に、核心に迫るため生体スコープで今この場にいる人間のサーチを行う。……やはりそうだ。
    情報から得られたデータを総合すれば、今はエイジ782の年月日であり、私が機能を停止した時代ではなかった。この日は、私が初めて起動した日だった。

    (……これは、夢ではない。しかし、タイムスリップでもなければ一体何だというのだ。時間が巻き戻る奇跡なんて…)

    「……まあいい。キミの理想の人造人間が完成したんだ。今後はセルマックスの完成を急いでくれ」
    「!!」

    セルマックス。
    そうだ…!あいつがいた…!!
    私たちや悟飯さん達が総出で向かっても歯が立たなかった生命体……。最後は悟飯さんが覚醒してトドメを刺して終わったが…。


    「セルマックスはもうほとんどできてるよ。ただ時間がかかる事はどうにもできないから、あんたがいくら急かそうと意味ないよ。だから余計な口出しはしないでほしいな」
    「そんな物に時間をかけなかったら少しは進められたのでは?」

    カーマインが私を横目で見てくる。そういえば、あの時もセルマックスが完成しないことに苛立っていたな…。

    「セルマックス完成もそうだけど、アンタらがこの世界を支配するためには邪魔者を排除しなければならないって言ってたよね?ガンマならどんな強敵もあっという間に倒せるのさ!」

    「……」

    邪魔者……。そうだ!この時代には悟飯さんやピッコロさんがいるはず!
    総帥達が嘘の情報で博士に彼らが悪党だと話していたから、あの闘いが始まってしまった。……これは、どうするべきなんだ?
    もう私はレッドリボン軍が悪の組織だとわかっている。
    そしてピッコロさん達は……スーパーヒーローであるということも。

    「ふん。まあ、あの孫悟空達を倒せる戦力は確かに多い方が心強いが、セルマックスの完成も頭に入れておけ」
    「はいはい、この超天才にお任せを。……あ、ごめんね1号。この人たちはレッドリボン軍の総帥、マゼンタ氏と側近のカーマインだ。セルマックスの開発の依頼主で、研究資金を援助してもらってる。一応取引相手だよ」

    ここは、前と同じように振る舞うべきか。
    姿勢をまっすぐ伸ばしてから胸に手を当て一礼する。

    「初めまして。ガンマ1号と申します」

    「ああ、私はマゼンタ。レッドリボン軍の総帥だ。キミにはこれからヘド博士と共にこの世界のためにいろいろ協力してもらうよ」

    よく言う口だ。何が世界のためだ。
    セルマックスという恐ろしい兵器を使うと言う愚かな考えを持つこの男達に苛立つが、すこしでもその感情を悟られたら怪しまれる。元々自分は表情の変化が乏しいのだ。なんとか悟られずに済ませよう。


    「世界の平和を守るためなら、喜んで協力させていただきます。私は宇宙最強のスーパーヒーローになる人造人間なので」
    「かっこいい!さすがボクのガンマだ!だけど、ガンマはしばらくは僕のそばにいる事。あんた達も1号には命令を出すんじゃないぞ!」
    「それは貴方が決めることではない、Dr.ヘド。ガンマは総帥の資金あってこその人材だ。我々にも使う権利はある」

    「僕のガンマは『あんたらのような奴』に従う手下じゃないんだよ」


    冷えた目で淡々と話すカーマインに、博士は少し怒りを露わにして跳ね返す。2人の間に火花が散っている。まさにその表現を表すように2人は顔の中心に影を落として睨み合っていた。しかし、マゼンタ総帥がカーマインの前に手を伸ばし、ヘド博士を一瞥して落ち着いた声で話しかける。

    「……まあ、ガンマを戦力に入れるならしっかり調整してもらわなくては困るしな。まだセルマックスを完成させるのに時間が掛かると言うなら我々も待とう。だが、忘れるな。こうしている間にも孫悟空一派は力を増しているのかもしれんからな!」
    「もちろん、ちゃんとセルマックスの開発も進めるさ。このガンマ1号の戦闘データ計測と孫悟空達のデータ採取を終えたら、今度はガンマ2号を起動させる予定さ」


    「ーーーーー…」


    ガンマ、2号………。




    「戦力が増えるのは我々にとっても嬉しい事だが……。まあとにかく、開発は任せたぞ」

    興味なさげに返したマゼンダ総帥達が出ていくのを尻目に見ながら、博士は私と向き合った。

    「ごめんね、1号。嫌な思いをさせたね…」
    「いえ、大丈夫です。……ところで、博士。………2号は」
    「ああ!キミの兄弟機だよ!もう身体も人工頭脳プログラムも完璧だけど、少しキミのデータを取り入れて入力したいから……起動は2.3日後かな?キミのパートナーだよ」

    そう言って指さす先には、青い字で「2」と書かれたカプセルがあった。
    あの中に、2号がいる。

    「…………」

    一歩踏み出して、ゆっくりとそのカプセルの方へ歩いていく。もう一度会いたかった人がいると知ったときのこの感情を抑えるのは無理だった。
    カプセル前の段差を上り、そっと小窓を覗くと、瞼を閉じた2号の顔が見えた。もう何十年と見ることのなかった、愛しい相棒が目の前にいる。

    ああ、

    はやく、はやく、お前に会いたいよ。

    2号ーーーー。



    〜ヘドside〜

    ブーーーーン……

    「お!ハチ丸、おかえり」

    自慢のエージェントが帰ってきて僕の左手に止まる小さな体を右指でそっと撫でる。嬉しそうに触覚をゆらゆらさせると、1号に気付いてぴょんも宙に飛んだ。

    「彼がガンマ1号だよ。君が集めに言ってくれた孫悟空とその仲間達の戦闘データを解析して、明日から戦闘プログラムの更新をするからね。もう少し仕事を任せることになるけど、よろしくね」

    プン!と羽を鳴らして飛ぶ姿はまるで「任せて!」と言っているようだ。なんとも頼もしい相棒だ。

    「……そうだ。ハチ丸、しばらく1号のことも気にかけてやってくれないか?」

    コテン、と傾げる相棒を撫でながら、ガンマ2号がいるカプセルの小窓の傍に両手を置いて中を覗く1号の背を見やる。彼の顔が見えないが、後ろ姿から嬉しそうなオーラを放っているのに、どこか儚げな淡く悲しいにおいが伝わってくるのだ。
    そして、起動直後に見せたあの言動……まるで、信じられないものをみたような、現実か夢かの区別がついていないようなあの表情が、僕の頭から離れなかった。


    「……1号は……ちょっと不思議な子なんだ」


    1号。君が生まれて間も無く何を感じたのかはわからないけど、あんな顔をするキミを放っておくわけにはいられなかった。キミは誤魔化すかもしれないけど、いつか教えてくれる時がくるまで待つからさ。

    「なにかあったらすぐ報告してくれ。頼むぞ、おねえちゃん?」

    ぷんぷんぷん!とこれまでにないはしゃぎっぷりを見せるハチ丸の姿に思わず笑っていると、1号が気づいてこちらに歩いてくる。
    さあ、これから来るであろうヒーローの幕開けに向かって、準備開始だ!













    〈逆行したぜ〉1号がハッピーエンドを目指すために色々頑張ったり周りから愛される話〈スーパーヒーロー〉
    プロローグ 完!
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