朝日が窓からキラキラと降り注ぐ。清々しい朝だ。腹も良い感じに減っていて朝食だって美味しく食べられるだろう。
しかしタルタリヤはそんな朝に似合わない重いため息を一つ静かについた。
隣にはゆるりと気だるげに瞳を開きこちらを見やる美丈夫が居る。そう、同じベッドに。
いつ起きたのだろうか。タルタリヤが起きたからそれに合わせて起きたのかもしれない。彼に睡眠なんてものが必要かなんて事も知らないけれど。
朝だというのにはだけた布団から見える肌や目線からやたらと色気を感じる彼に、また溜息をつきたくなるが我慢した。
「おはよう公子殿。……体はどうだろうか」
少し頬を染めて恥じらうのは止めてくれないだろうか。鍾離が頬を染めてもタルタリヤはときめくどころか逆に真顔になってしまう。
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