生なくりーむゲートの監視が終わり、お昼頃の時間帯。犬飼は公園のベンチに座り、買ってきたサンドイッチを口の中に頬張る。片手で携帯を取り出し、メールが来ていないかを確認をしていると、見知りの声が聞こえてきた。
隣には諸菱建設の次男である諸菱賢太、そして最近再判定されたS級ハンターの水篠旬が諸菱に一方的に話されている様子が見えた。
するとこちらの視線に気づいたのか、旬は目線だけ動かし、犬飼と目が合う。少しだけ頭を下げ、犬飼も頭を下げた。
旬は方向を変え、犬飼方へと歩いて行くと、諸菱も途中で存在に気づき後をついて行く。まるで懐いた子犬の様に見える。
「こんにちは、犬飼課長」
「こんにちは、水篠ハンター、諸菱ハンター」
なんとなく雰囲気が変わった感じがした諸菱は、キョロキョロとあたりを見渡しアイスクリームのキッチンカーを見つける。そこまで離れていないので並んでいる間に二人の様子を見れるほどだ。
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