夢語り本「私にとっての夢概念とは」一部抜粋夢創作に詳しくない人、触れてこなかった人が思い浮かべる「夢創作」はキャラと自分(夢主)がイチャイチャしているものを思い浮かべる場合が多いだろう。上記のプロフィールをみたなら「Ｃ推しの夢女ってことは、Ｃに恋してるのかな」と思うかもしれない。
　実際夢創作内でもキャラとの恋愛ものが一番多いのは間違いないし、夢創作の1つだ。ちなみにキャラとの恋愛ものといっても大きく分けて自己投影派と固定夢主派に二分されるし、もっといえばその内訳もさらに細かいのだが…それは一旦置いておく。
　ともかく、「夢＝キャラと自分(夢主)の恋愛創作」と解釈するにはあまりにも乱暴と言える程度に夢の範囲は広い。
　「夢＝キャラと自分（夢主）の恋愛創作」だけではないといったが、そんなんじゃない！と言いたいわけではなく、それ以外にもあるという意味であることをご理解頂きたい。

　では範囲が広いというのはどういうことか。その一例として、私の夢概念を説明させて頂きたい。簡潔に述べるのであれば、私にとって夢創作とは「作品世界というオープンワールドでアバターを作成し自由に行動する事」だ。
　それにはもちろん、自分、あるいは夢主をその世界に存在させ、キャラクターと恋愛する事も含まれる。だが、出来ることはそれだけじゃない。
　
　例えばあなたが好きな作品のオープンワールドのゲームが発売されたとしよう。キャラクターたちが生活する世界や街を自由に歩き回れるのだ。想像してみてほしい。
　まず何をするだろうか？自分の好きなキャラクターを探して会いに行く。街全体を路地や看板など隅々まで見て回って世界観を楽しむ。作中で登場した建物や場所へ聖地巡礼しに行く。モブキャラクター達に話しかけまくる。好きなキャラクターの生活圏で詳細な生活の様子を想像する…などなど人によって様々だろう。
　そこでプレイヤーキャラのアバターも設定も自由に出来るとしたら、更に人によってプレイスタイルは変わってくる。
　
　キャラが好みそうなアバターを作って誘惑してみたり、同性キャラを作って友達になったり。会社の同僚や上司にもなれる。はたまた子供になって遊んでもらったり、店員になってたまに訪れるキャラを観測したり、近所のジジババになってお節介を焼いてみたり。
　人間である必要もなかったら？キャラの飼っているペットになってみたり、野生動物として気まぐれに街を散策するのもいい。幽霊として街をさまようのも面白いかも。ファンタジー世界であれば妖精とか神様とか、モンスターになってキャラに倒されたっていい。推しの強さを表現、体感するには最高じゃないか。
　あるいはいっそ物体として風景を定点観測するのも楽しいかもしれない。例えばぬいぐるみになってみたり。昔からよく「壁や天井になって見守りたい」なんて言葉をオタクは言いがちだが、それも可能だ。何か武器やマシーンを使うキャラであれば、それに憑依するのもいいかもしれない。