Jealousy and morning.side:九井一
腕に乗せていた頭の持ち主を起こさないようにそっと腕を抜いて代わりに枕を差し込み、のそり、とまだ眠たい身体を緩慢な動きで起こす。
今日は休みだし惰眠を貪っていたい所だが腹が減って目が覚めた為、とりあえず腹に何か入れたくなった。
「んぅ…、ここくん…?」
何か作るかデリバリー頼むかどっちにするか、の悩んだ所で下からぼんやりとオレの名を呼ぶ掠れた声が聞こえた。
誰か、なんて愚問だ。此処にはオレとイヌピーとボス。三人で住んでいて、三人で同じベッドで寝ているのだから。
大の男三人が並んで寝ても余裕の特注のワイドキングサイズのベッドだが、大抵オレらはボスを挟んでくっ付いて寝る事が多く勿論昨夜も身を寄せ合って就寝している。
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