無題「明日は休日なので、手塚君、どこかに遊びに行きませんか?」
大和部長の唐突な一言から決まった明日の予定はあと数分で今日の予定へと変わる。
役目を終えた参考書とノートを閉じ、机の上に置いてある日記帳へと手を伸ばす。過去の今日がずらりと記されているそれに数時間前の出来事を付け加えていく。
そういえばどこへ行くのか、何をするのかを聞かないまま頷いてしまった。そのことに気付き紙の上を走らせていたペンを止める。
大和部長が普段どこで遊んでいるのかはわからないがこの辺りの遊び場といえば街のほうだろう。俺も何か考えたほうがいいだろうかと思案するものの浮かんだのは近くのスポーツ店と書店ぐらいで。
ふと購読している雑誌が明日発売だったことを思い出し途中に寄ってもらおうと考えながら再度ペンを走らせた。
今ここで色々考えても仕方がない。明日のために早く寝よう。
日記帳を元の場所に戻し明日着ていく服を準備してベットへ移動する。時計の針は0時半を指していた。